男はなんでこんなにエロいの？!!

　

「やべえー‥萌える」

ばちんっ！

一発ぶん殴ってみた
同級生の男子

　
少し考えたが

「保健室の洗濯機は
清潔にしていないと
ダメだから…カラスの
フンは･・ちょっとね」

と､言うことは
小林のＴシャツは
不潔ということか！

「小林君､トイレで
洗ってきなさい」

　
先生の冷たい言葉

小林は保健室の
先生が大好きだった

女子に避けられても
唯一､保健室の
先生だけは小林に
対して平等に
扱っていた

先生の一言で
小林は泣いた

　
単純な奴
そう思っていたが
これまで単純だとは
考えもしなかった

先生は自分の言葉で
泣いたとは気づかずに

「カラスのフンが
つくなんて
運がついたと
思えばいいのよ!!」

　

俺から見れば
苦し紛れのフォローに
しか見えなかった

「小林君､ラッキーね」

それから保健室を出て
小林は号泣しながら
トイレでフンのついた
Ｔシャツを洗った

俺は小林を
慰めることしか
できなかった

　

小林は昼休みになると
保健室に行き
先生に会いに行くのを
日課にしていたが
それ以来
パタリと行かなくなった

小林が元気になったのは
それから２週間たった後

桜ちゃんに消しゴムを
拾って魂が復活した！と
小林は言っていた

　

小林の言っている意味が
よく分からなかったが

今､思い出して
なんとなく理解できた

桜に消しゴムを
拾ってもらい
小林は桜に恋をしたんだ

　

「優樹～!!
よそ見すんじゃねえ！」

我に返ると
小林の弾丸‥には程遠い
へなちょこパンチが
飛んできた

「‥‥‥‥」

　
軽く､へなちょこパンチをかわして
俺は自分の席に座り
机に顔を伏せた

「優樹？」

気分が沈んでいく

桜が他の男子から
好かれていることぐらい
最初っから知っていた
はずなのに
今は‥すげー嫌な気分

　

「優樹くん!一緒に
ご飯食べよー！」

昼休み
桜がニコニコながら
俺の所に来た

小林は俺の隣の席で
早食いしていた弁当を
鼻と口から吹き出した

おい､おい

　
「いいけど､桜
他の女子とは
食べないのか？」

「いいの!
女ってかなり面倒！
優樹くんがいれば
それでいいの！」

そう言って
桜は俺の机の所に椅子を
持ってきて座った