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#226 [蛍火]
 
遥はベッドから両手を投げ出したまま私を観察するように見てくる

もうこっち見ないでよー!

「うるさい!これは別にそういうんじゃなくてっ…」

左右に首を振りなんとか誤魔化そうとするが上手い言い訳が見付からない


「ぷっ」

「なっなに笑ってるんですか!」
 

⏰:09/02/09 09:50 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


#227 [蛍火]
 
クスクス笑い出す遥に今度は腹が立ってくる

そんなにタコみたいに赤くなってる姿が笑えるの?
別に面白くないでしょ


「ねぇ」

「何ですか」

「煙草取って」

「あ…あぁ.はい」
 

⏰:09/02/09 10:05 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


#228 [蛍火]
 
自分で取ればいいのに

そう思いつつもテーブルの上に置いてある煙草とライターを渡す

「どーも」

遥は起き上がり手慣れた手付きで煙草に火をつけた

私は吸わないけど
煙草の匂いって嫌いじゃない

きっと吸えば落ち着くんだろうなって思う

でも…

「吸い過ぎは体に悪いです」

⏰:09/02/09 10:30 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


#229 [蛍火]
 
煙草をくわえたまま不思議そうな顔で私を見上げる遥

「だいじょーぶ」

そう言って今度は窓の方を向いてしまった

「何が大丈夫なんですか」
「………」
「どのくらい吸うんですか」



「…ん.3箱くらい?」
 

⏰:09/02/09 10:47 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


#230 [蛍火]
 
「1日3箱!?」

「いや…2箱…かな?」

「2箱!?
2箱も3箱も変わらないでしょ!」


さ…3箱も吸うの!?
ありえない…
ヘビースモーカーか…

絶対こいつの肺とか真っ黒だよ!

「度を超えてますよ!
せめて一箱に減らして下さい」
 

⏰:09/02/09 11:06 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


#231 [蛍火]
 
「………」

遥は黙ったまま


こんなやつ早死にしたって私にはどうでもいいことなのに心配してしまう

まぁお前には関係ないって言われたらそれまでだけど


「聞いてるんですか」

し〜ん……

しまった…怒らせた?
 

⏰:09/02/09 11:21 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


#232 [蛍火]
 
「あの……」

「………」

んー…
なんか言ってよ

心配しても仕方ないか
これで最後

「別に私には関係ないんですけど…その、体大事にして下さい」




「分かった」

⏰:09/02/09 11:40 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


#233 [蛍火]
 
「え?」

「減らすよ」

遥は私に背を向けたまま答えた

なんと…!
ちゃんと聞き入れてくれるとは少しびっくり

「頑張って下さいね」

言った甲斐があったな

「ところでさー」

「なんですか?」
 

⏰:09/02/09 13:40 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


#234 [蛍火]
 


「いつ俺んとこ来んの?」





………。

この人まだいってるよ

「それは断りましたよね」

「なんで?」

⏰:09/02/09 13:49 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


#235 [蛍火]
 
なんでって…。

「それはこっちの台詞なんですけど」

「なんで私なのかって?」

それもある
普通に家政婦雇えばいい話だよね



「気に入ったから」

⏰:09/02/09 13:54 📱:auCA3C 🆔:tF0xObxs


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