漆黒の夜に君と。[BL]
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#17 [ちか]
「『アンタ』だの『てめえ』だの冥は僕をいろんな風に呼ぶね。面白い。」


そう言って微笑んだ恭弥はまた俺の頬に触れた。


触れられた俺の顔はみるみるうちに熱を帯びていく。


「真っ赤になって。
ほんと冥は可愛いね」


そしてまた俺はキスを迫られた。

⏰:09/02/01 19:00 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


#18 [ちか]
俺は恭弥の唇を両手で拒否して、


「出てけっ!!!」

と力の限りに叫んだ。


「はいはい。じゃあ、着替えたら降りておいでね。
朝食の準備は出来てるから。
なんならメイドに着替え手伝わせようか?」


「いいから出てけ!!(怒)」


恭弥はクスクスと笑いながら俺の部屋から出ていった

⏰:09/02/01 19:08 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


#19 [ちか]
「あ゙ーっ!!!
なんでこうなっちゃったんだよ!!!昨日あんな事さえなければ・・・・」








そう昨日あんな事さえ
なければ。

⏰:09/02/01 19:18 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


#20 [ちか]
――‥‥時は昨日に遡る。


「じゃ、ホームルーム終わり。」


担任の言葉と共に生徒達は一気に帰る支度をする。


「日下(クサカ)ー!お前今日ひまー?遊ぼーぜー♪」


「わりぃ、今日は無理だわ!また今度誘って♪」



そう言って俺は急いで教室を出た。

⏰:09/02/01 20:02 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


#21 [ちか]
学校をあとにして、俺は電車に駆け込んだ。



いくつかの駅を通りすぎ、降りたのはここらで一番治安が悪く、しかし大金持ちが毎日大量に集まる歓楽街の近く。



俺はそそくさと一つのバーに入った。

⏰:09/02/01 22:35 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


#22 [ちか]
「おー、冥。そろそろ開店だ。早く着替えてきな。」


「ういっす」


店長に促されて俺は二階に上がった。

⏰:09/02/01 22:45 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


#23 [ちか]
俺はここにバイトとして雇ってもらってる。

もちろん俺みたいな未成年が働いていい処(トコロ)じゃない。



だけど2年前両親を事故で亡くした俺は他に身寄りもなく、1人で生活していくにはどうしても稼がなきゃいけなかった。



ここの店長さんはそんな俺の身の上を知って、快く雇ってくれた恩人ってとこ。

⏰:09/02/01 22:50 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


#24 [ちか]
白いシャツに腕を通し、
黒のパンツにエプロンを締めて制服の出来上がり。



バーだけに制服も結構かっこよくて気に入ってる。





さ、仕事、仕事。

⏰:09/02/01 23:04 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


#25 [ちか]
開店しても忙しくなるのはもっと遅くになってから。




それまでは店長達と話したり、下準備をしたり。



_

⏰:09/02/01 23:11 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


#26 [ちか]
時間は午前0時を越えたところ。


店も混みだしてきて、閉店なんてまだまだだけどあと一時間で俺の仕事は終わり



「店長ー、空き瓶裏に出してきますね。」

「おー。」


俺は「よいしょっ」と空き瓶の詰まったケース3つを持ち上げて裏口に出た。

⏰:09/02/01 23:28 📱:P906i 🆔:4lMj49Xc


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