漆黒の夜に君と。[BL]
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#258 [ちか]
が、そんな眠気も憂鬱も次の瞬間一気に吹っ飛んでしまった。


「みなさん、おはようございます。」


そんな聞き覚えのある声がマイクを通して館内に響く。

それに伴って体育館中も少しざわめき始めた。

前に立っているのは紛れもなくアイツ。

⏰:09/02/14 18:42 📱:P906i 🆔:XA.ZP7xg


#259 [ちか]
そー言えば、アイツ生徒会長だっけ…。


ピシッと制服に身を包み、なんとも言えないオーラを放つ恭弥。



俺はどうもコイツの学校と普段のギャップに馴染むことが出来なくて、まじまじとソイツを見ていた。

⏰:09/02/15 10:57 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#260 [ちか]
「黒羽先輩ほんとかっこいい///」

となりの奴らが小さな声で話しだした。

「木曜は朝から黒羽先輩見れるから幸せだよねー!」

俺は朝の朝からコイツ見てるけど、そんな幸せ感じねーぞ…

となりの奴らが大きく頷いてるのを見ながら、俺は心の中で小さく呟いた。

⏰:09/02/15 11:01 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#261 [ちか]
「あ、でも知ってるー?」

「なにが?」

「黒羽先輩ね、佳山先輩と付き合ってるらしいよ〜」
「え?!」

そんな言葉が耳に届いた瞬間、俺は咄嗟に声を漏らした。


隣の奴らにまでその声は届いてなかったようで、そいつらは話を続けている。

⏰:09/02/15 11:08 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#262 [ちか]
「え?!うそ、副会長じゃん!!」

「そーそー。あたしも昨日2年の先輩達から聞いてさあ…」

言葉の一つ一つが俺の胸をざわめかせ、鼓動を速めた。

「そう言えば最近よく一緒に居るような…」

「まぁ、佳山先輩超美人だし仕方ないよね〜」

「悔しいけど美男美女だしねー」

⏰:09/02/15 11:13 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#263 [ちか]
2人は2、3度頷いて会話を終えた。



目の前には無表情で淡々と話す恭弥。


その斜め後ろに居るのがたぶん佳山って人だな…

そう言えば昨日の昼休みにアイツと話してた人もこの人だったっけ‥。

⏰:09/02/15 18:48 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#264 [ちか]
なんなんだろう。


胸がズキズキするし、
もやもやして気持ち悪い


朝ごはんの食べ過ぎ…?



まさかな(笑)

⏰:09/02/15 18:50 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#265 [ちか]
「――…い、冥?」

「……え?」

気がつけば朝礼は終わっていて目の前に透が居た。


「お前、ちゃんと朝礼出たと思ったら寝てたのかよ〜。」

そう言って透は俺の頭をクシャクシャと撫でた。

⏰:09/02/15 18:56 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#266 [ちか]
「っち、ちげーよ!!
ちゃんと起きてたっつーのっ!!///」

「はいはい♪」

透は流すようにそう返事して体育館を出た。

「ま、待てよっ」

「早くしねーとHR始まんぞー。あ、お前はどのみち寝るから同じか?」


どいつもこいつも俺をガキ扱いしやがって!!

⏰:09/02/15 19:00 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#267 [ちか]
教室に戻っても、胸のざわめきはおさまらなかった。



いや、むしろ余計に苦しくなってモヤモヤした。


なんなんだよ…――
考えれば考えるほど、すげえイライラする…

アイツが教室の前を通る時、俺とすれ違う時、さらには他の奴らがアイツの話をしているのを聞くだけでも胸がズキズキと疼(ウズ)いた。

⏰:09/02/16 18:03 📱:P906i 🆔:kedn8OFA


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