漆黒の夜に君と。[BL]
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#261 [ちか]
「あ、でも知ってるー?」

「なにが?」

「黒羽先輩ね、佳山先輩と付き合ってるらしいよ〜」
「え?!」

そんな言葉が耳に届いた瞬間、俺は咄嗟に声を漏らした。


隣の奴らにまでその声は届いてなかったようで、そいつらは話を続けている。

⏰:09/02/15 11:08 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#262 [ちか]
「え?!うそ、副会長じゃん!!」

「そーそー。あたしも昨日2年の先輩達から聞いてさあ…」

言葉の一つ一つが俺の胸をざわめかせ、鼓動を速めた。

「そう言えば最近よく一緒に居るような…」

「まぁ、佳山先輩超美人だし仕方ないよね〜」

「悔しいけど美男美女だしねー」

⏰:09/02/15 11:13 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#263 [ちか]
2人は2、3度頷いて会話を終えた。



目の前には無表情で淡々と話す恭弥。


その斜め後ろに居るのがたぶん佳山って人だな…

そう言えば昨日の昼休みにアイツと話してた人もこの人だったっけ‥。

⏰:09/02/15 18:48 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#264 [ちか]
なんなんだろう。


胸がズキズキするし、
もやもやして気持ち悪い


朝ごはんの食べ過ぎ…?



まさかな(笑)

⏰:09/02/15 18:50 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#265 [ちか]
「――…い、冥?」

「……え?」

気がつけば朝礼は終わっていて目の前に透が居た。


「お前、ちゃんと朝礼出たと思ったら寝てたのかよ〜。」

そう言って透は俺の頭をクシャクシャと撫でた。

⏰:09/02/15 18:56 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#266 [ちか]
「っち、ちげーよ!!
ちゃんと起きてたっつーのっ!!///」

「はいはい♪」

透は流すようにそう返事して体育館を出た。

「ま、待てよっ」

「早くしねーとHR始まんぞー。あ、お前はどのみち寝るから同じか?」


どいつもこいつも俺をガキ扱いしやがって!!

⏰:09/02/15 19:00 📱:P906i 🆔:AvBQeG76


#267 [ちか]
教室に戻っても、胸のざわめきはおさまらなかった。



いや、むしろ余計に苦しくなってモヤモヤした。


なんなんだよ…――
考えれば考えるほど、すげえイライラする…

アイツが教室の前を通る時、俺とすれ違う時、さらには他の奴らがアイツの話をしているのを聞くだけでも胸がズキズキと疼(ウズ)いた。

⏰:09/02/16 18:03 📱:P906i 🆔:kedn8OFA


#268 [ちか]
「冥、お前顔色悪いぞ?」


何限目の休み時間だろうか。
気がつけば目の前に俺を心配そうに見つめる透が居た。

「…え、そう?」

確かに朝礼の後から、苦しさは増すばかりだ。

「お前保健室で寝てな。先生に言っといてやるから。」

そう言って透は俺の頭をぽんぽんと撫でる。

「ん、ありがと…」

俺はそう小さく呟いて教室を出た。

⏰:09/02/16 18:17 📱:P906i 🆔:kedn8OFA


#269 [ちか]
あ゙ー…
なんか頭も痛くなってきたかも。


俺は重たい扉をガラガラとゆっくり開けた。


「あら、どうしたの?」

「なんか体調悪くて…」

「じゃあ寝ていく?一応体温計ってね。」

体温計を渡された俺はフラフラとベッドの方へ歩いた。

⏰:09/02/16 18:37 📱:P906i 🆔:kedn8OFA


#270 [ちか]
「あ、そうそう。」

「え…?」

先生の声に俺は足を止めて振り返った。

「片方のベッドにもう1人寝てる子が居るから、起こさないようにね。」

「あぁ、はい。」


そう返事をして、俺は掴んでいたカーテンを開いた。

⏰:09/02/16 18:40 📱:P906i 🆔:kedn8OFA


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