漆黒の夜に君と。[BL]
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#512 [ちか]
頭を擦りながら言う俺をよそに、優里はドカッとソファーに腰かけた。
やっぱりその偉そうな態度とさっきの態度が一致しない。
あ、やべ笑い堪えられなくなってきたかも。
「だ、だいたい、なんでお前家に住んでんだよ!!!」
うん、それはいい質問だ。
でも簡単に言うと、お前の兄貴に半強制的に住まされてんだよ。
:09/03/09 22:13 :P906i :QJ4p4rAQ
#513 [ちか]
とは、さすがに言えない
「‥‥‥‥‥‥。」
なんて言おうか。
俺が言い訳を探していると、痺れを切らした優里は俺の言葉を聞く前に口を開いた。
「やっぱり、アレか。」
:09/03/09 22:19 :P906i :QJ4p4rAQ
#514 [ちか]
「お前…まさか気づいてたのか‥‥?」
恭弥と俺が“そう言う関係”だと言うことを。
「当たり前だろーが。」
ま、まじで‥‥‥?
:09/03/09 22:28 :P906i :QJ4p4rAQ
#515 [ちか]
言われて見れば、
昨日だって一つ屋根の下で“あんな事”してたワケだし…。
もしかして、恭弥の態度とか俺の態度見て気づいたのかも…。
家じゃ学校より気抜いてたし、関係がバレてもおかしくない…。
:09/03/09 22:49 :P906i :QJ4p4rAQ
#516 [ちか]
「ご、ごめん俺…っ「ウチの財産が目当てなんだろ」
はい?
:09/03/09 22:51 :P906i :QJ4p4rAQ
#517 [ちか]
「は?」
「とぼけんな。兄貴にどうやって取り入ったのかは知らねーけど、俺まで誤魔化せると思うなよ?」
いやいや。
誤魔化すもなにも…
俺は思ってもみなかった言葉にただ呆然とした顔で立ち尽くした。
「否定しねーとこを見ると図星みたいだな。」
:09/03/09 22:57 :P906i :QJ4p4rAQ
#518 [ちか]
「や、違うけど…」
「じゃあ説明してみろよ」
「‥‥‥‥‥。」
どう説明したらいい?
淡白で、それでいて複雑なこの関係を。
「言えねーじゃねえかよ」
悔しい。
:09/03/09 23:14 :P906i :QJ4p4rAQ
#519 [ちか]
「とにかく俺は兄貴を守る。お前なんかさっさとこの家から追い出してやるから覚悟しとけよ。」
ビシッと人差し指を俺に向けながら睨む瞳。
思わず怯んでしまい、何も言えなかった。
と、その時。
コンコン.
「冥?優里もそこに居るの?」
ノック音と恭弥の声。
:09/03/09 23:18 :P906i :QJ4p4rAQ
#520 [ちか]
ドアが薄く開くと、そこからひょっこりと出された恭弥の顔。
「あ、居た居た。」
優しい笑顔に、俺は表しようのない安心感を得た
「おかえり!」
後ろから放たれる明るい声色。
:09/03/09 23:24 :P906i :QJ4p4rAQ
#521 [ちか]
「ただいま。」
返される優しい笑顔。
この笑顔はみんなに平等?
分かってる。俺のモノじゃないんだよな…。
「兄貴、そっちの部屋行っていい?」
ニコニコと笑う優里。
:09/03/09 23:30 :P906i :QJ4p4rAQ
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