漆黒の夜に君と。[BL]
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#44 [ちか]
スーツを纏(マト)っていた為か、学校でしか見た事のなかった俺は学年もクラスも違う恭弥を思い出すのに少し時間がかかった。
けど黒羽恭弥っつったら、かなりの有名人..
頭もよくてなんでも出来ちゃうスーパーエリート。
:09/02/02 16:39 :P906i :XnrBx5q.
#45 [ちか]
「悪いけど、君・・退学かもね。」
冷たく笑う恭弥に背筋が凍った。
「お、お願いします・・!!
俺、なんでもしますから!!退学だけは・・」
「んー、まあ理由によっては見逃してあげる。」
「本当に?!」
「うん。理由によっては、だけどね。」
そう言ってまたにっこりと笑った。
:09/02/02 16:47 :P906i :XnrBx5q.
#46 [ちか]
俺は自分のおける状況を全て話した。
「‥‥ふーん。それで?」
「え・・だから俺、働かないと生活していけなくて・・、普通のバイトじゃ経済的にやってけなくて・・」
「んー。それだけじゃあ、・・ねえ..」
「そんな・・」
予想外の反応に俺は肩を落とした。
_
:09/02/02 17:02 :P906i :XnrBx5q.
#47 [ちか]
「さっき..なんでもするって言ったよね・・?」
恭弥はそう言って怪しく微笑んだ。
「え、あ、はい・・」
「じゃあ交換条件で見逃してあげるよ。」
「交換・・条件・・?」
「恭弥様、本当に時間が・・」
「あ、そうだった。
日下君、続きは中で。」
「なか??」
意味が分からなくて聞き返した瞬間、車のライトが路地裏を照らした。
:09/02/02 17:46 :P906i :XnrBx5q.
#48 [ちか]
「こっち。」
「へ?!ちょっと・・―!!」
恭弥は俺の手首を掴んで路地裏を出た。
「うわ・・――!」
目の前に伸びる長い車。
「恭弥様、お急ぎください。」
そう言って、黒いスーツの人が車のドアを開けた。
:09/02/02 17:50 :P906i :XnrBx5q.
#49 [ちか]
「うん。ごめんね。」
そう言って恭弥は俺の手首を掴んだまま車に乗り込もうとする。
「ちょっ、俺まだ店が・・――」
そんな俺の声を無視しているのか、聞いてないのか、そのまま俺は無理矢理車に乗せられた。
車は静かに走り出した。
:09/02/02 17:53 :P906i :XnrBx5q.
#50 [ちか]
「お、俺、まだ勤務中なんですけど・・!!」
「あ、そう言えばそうだったね。」
そうだったね、って・・―
こいつ、なんなんだよ!!
:09/02/02 17:59 :P906i :XnrBx5q.
#51 [ちか]
感覚がおかしいって言うか、なんて言うか。
俺は車内を見渡してみた。
車とは思えない内装。
まるで一つの部屋みたいだ。
装飾品はシンプルだけど、高級感が漂ってる。
さっきも億が云々とか言ってたし・・
金持ちとは聞いてたけど、ここまですごいとは・・。
:09/02/02 18:04 :P906i :XnrBx5q.
#52 [ちか]
「で、さっきの続きだけど。」
「ふえ!!?あ、はい!」
内装に見とれていた俺は、慌ただしく返事をした。
「あはは。君面白いね。」
「ど、どーも・・」
_
:09/02/02 18:08 :P906i :XnrBx5q.
#53 [ちか]
「で、交換条件の件なんだけど、学校には言わないあげる。」
「本当ですか?!
ありがとうござ・・「その代わり、」
俺の言葉を遮って、恭弥は話を続けた。
:09/02/02 18:10 :P906i :XnrBx5q.
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