漆黒の夜に君と。[BL]
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#563 [ちか]
>>560― 冥side.―
「ん‥‥―――」
視界がぼんやりと広がっていく。
ここ‥‥どこ?
「やっと起きたのかよ。」
声のする方へ顔を向けると、優里と目が合った。
「なんでお前も居…?!!」
そう言って手を動かそうとしても、身動きが取れない。
縛られてる…?!
足の方に視線を向けると、縄は足にも絡みついていた。
:09/03/11 15:20 :P906i :KaqMZK1M
#564 [ちか]
「んなでかい声出すなよ、耳痛てえ…」
「ご、ごめん…て言うか、ここどこ?」
薄暗くて、広い‥‥――
何かの倉庫‥‥?
「知らね。アイツらの“お気に入りの場所”だろ」
『アイツら』の言葉の先を辿ると、薄く開いた扉の隙間からさっきの柄の悪い奴らが見えた。
:09/03/11 15:42 :P906i :KaqMZK1M
#565 [ちか]
どうやら俺達はコイツらに連れてこられたようだ
みぞおちがズキンと痛むのは、その証拠。
きっと俺は殴られて気を失ったんだろう。
「けど、マジでアイツ来んのかよ?」
小さいながらも確かに聞こえるアイツらの声。
:09/03/11 15:58 :P906i :KaqMZK1M
#566 [ちか]
「来るだろ。丁寧にあの店の店長にココの場所まで教えてやったんだぜ?ま、一人で来いって条件付きだけどなっ」
ゲラゲラと低い笑い声が耳につく。
「でも、アイツらが人質になるかどうか…」
アイツら…
俺達のことか。
:09/03/11 16:30 :P906i :KaqMZK1M
#567 [ちか]
「それもそれだな。
まぁ、もし来なかった時はアイツらで憂さ晴らしすりゃあいいだろ?」
「それもそうだなっ」
二人の笑い声が辺りに響き渡った。
俺達で憂さ晴らしって…
「おい、どーすんだ…よ、って優里?!」
向き直ると顔色を悪くして肩で息をする優里が目に入った。
「気やすく……名‥前呼ぶんじゃ…ねえよ…ハァ‥ハァ」
:09/03/11 16:42 :P906i :KaqMZK1M
#568 [ちか]
>>567訂正
それもそれだな×
それもそうだな○
ごめんなさい!
:09/03/11 16:43 :P906i :KaqMZK1M
#569 [ちか]
>>567「お前顔真っ青じゃん!!」
「あ?大した…事じゃ…ねえ、う…っ!!」
「ちょ…っ!!?」
まさか‥‥‥っ
「発作?!?!」
優里の顔はさらに青くなり、息も荒れていく。
:09/03/11 16:49 :P906i :KaqMZK1M
#570 [ちか]
「なんで‥‥‥てめえが…ハァ、知って…………兄貴…か?」
「あ、それは‥‥っ」
やばい。
車降りる時言われてたんだった。
『優里は秘密にしたいみたいだから…内緒ね』って。
「分かりやす…ハァハァ…、どうせ…お前も思ってんだろ?」
:09/03/11 16:55 :P906i :KaqMZK1M
#571 [ちか]
「え?」
思ってる…?何を‥――
「こ…んな病気持って、病院暮らしで…ダチも居ない俺を『哀れだ』『惨めだ』って…思ってんだろ…?!」
苦しそうに声を絞り出す優里。
「っな、俺はそんな事「兄貴だってそうだ……っ」
:09/03/11 16:59 :P906i :KaqMZK1M
#572 [ちか]
「俺みたいな……弟……、『邪魔だ』って‥‥!!!
だから今日だってついてくるなって……―――」
その言葉が頭に届いた瞬間俺は俺を見失った。
「バッッカじゃねーの?!」
:09/03/11 17:06 :P906i :KaqMZK1M
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