漆黒の夜に君と。[BL]
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#671 [ちか]
「神楽のお父さんは、日本で5本の指に入るマフィアで、まぁ、簡単に言えばヤクザなんだけど。
神楽の破壊力はそう言う家業からの遺伝からなんだと思う。また神楽のお父さんは大柄な人でね‥‥。」

「えぇ?!?!」

「普段は気をつけてるつもりなんですけれど、頭に血が上ると力をコントロールしきれなくて‥‥‥。
驚かせてしまってすいません…。」


いやいや!!!!
そりゃその破壊力にも十分驚いたけどっ!!!

俺が今驚いてんのは、
神楽さんがヤクザの人だって事で!!!!

⏰:09/03/16 22:37 📱:P906i 🆔:NYN2yzBA


#672 [ちか]
言いたいことがありすぎて言葉に出来ず俺は口をパクパクさせた。

「神楽、たぶん冥はそっちに驚いてるんじゃなくて…」

「はい?」

「いや…なんでもない。
とりあえず僕達は部屋に戻るから。
神楽はメイドに他の部屋用意してもらうよう頼んどくからそれまでここに居て。(部屋から出て家中を壊されたら困るし、僕達もこれ以上被害受けたくないしね。)」

「はい…。お世話になってばかりですいません…。」

恭弥は神楽さんの返事を聞いてにっこり微笑むと、俺の手を掴んで、部屋を出た。

⏰:09/03/17 00:01 📱:P906i 🆔:7cJZ1/ng


#673 [ちか]
「ごめんね。ほんといろいろと…。」

ドアを閉めたあと、申し訳なさそうな顔で恭弥は言った。

「あ、いや、謝らなくていいって。別に恭弥が悪いワケじゃないし…。」

元を辿れば、連れてきたのは俺だし‥‥。

「ありがと…。それで、お願いがあるんだけど…」

「え、なに?」

恭弥が俺にお願いなんて、珍し…

「‥‥今日、冥の部屋で寝かせてくれない?」

⏰:09/03/17 00:29 📱:P906i 🆔:7cJZ1/ng


#674 [ちか]
「ふえっ?!?!///」

「ごめん、やっぱりダメだよね…。」

いや、別にいっつも急に入ってくるし!
たまに寝ていくし‥‥//
別にいいんだけど!

ただ改めて了承を得られるとなんか…照れる…//

「じゃあ、僕部屋戻るね。」

で、でも…――っ

⏰:09/03/17 01:00 📱:P906i 🆔:7cJZ1/ng


#675 [ちか]
「‥‥‥‥‥いっ、いいよ?入れ‥ば?//」

ただ傍に居たくて、
去ろうとする恭弥の服の裾を掴み、俯き加減でそう小さく呟いた。


あー。
俺ってマジで可愛げないよな…。

いや、16にもなって可愛げを求めるのもアレだけど!!!!///

って別にそう言う問題じゃなくて…〜っ!!

あーもうっ!!//
俺、何やってるんだろ…

⏰:09/03/17 01:08 📱:P906i 🆔:7cJZ1/ng


#676 [ちか]
俯く俺の頭に大きな手がそっと置かれた。

「ありがとう。」

見上げると、悩殺されそうになるくらい愛しい笑顔。


俺は赤らんでいく顔を気づかれないようにそらしながら、自分の部屋のドアノブを捻(ヒネ)った。

「入らないの‥?//」

そんな俺を見て恭弥はふふっと笑い、中に入った

⏰:09/03/17 14:17 📱:P906i 🆔:7cJZ1/ng


#677 [ちか]
ドアを閉める音がひっそりとした部屋に響いた。

「でも、なんで急に?」

そう言って少し前に立っている恭弥を見た。

「あぁ、神楽がね…。」

「神楽さん?」

「うん。昔から親と喧嘩してはウチに来てたんだけど…、夜になると寝ぼけてるのか僕の部屋に絶対入ってくるんだよ。ついでに僕の部屋を破壊するし…。安心して寝れなくてね…。」

そう言ってどこか遠くを見ながら苦笑いを浮かべる恭弥。


胸中お察しします‥‥。

⏰:09/03/17 14:33 📱:P906i 🆔:7cJZ1/ng


#678 [ちか]
「大変なんだな…。(いろいろと)」

「まぁね。」


「「‥‥‥‥‥‥‥。」」


沈黙の中に何か会話のネタは無いかと俺は必死に思考を巡らせた。

なんで緊張してんだよ、俺っ!!//
なんか無いか?!なんか‥

⏰:09/03/17 14:38 📱:P906i 🆔:7cJZ1/ng


#679 [ちか]
「あっ!」

俺は胸の前で思い出したように軽く手を叩くと、ソファーの上に無造作に置かれたカバンへと手を伸ばした。

恭弥に背を向け、ゴソゴソと鞄の中をあさる俺。

それを不思議そうに見つめる恭弥。

暫くして、探していた物を掴むと俺は振り返りそれを見せた。

「これ、教えて?」

恭弥に見せたのは、居残りの時先生から渡された太い紙の束。

⏰:09/03/17 14:51 📱:P906i 🆔:7cJZ1/ng


#680 [ちか]
「随分いっぱい渡されたんだね。」

恭弥は目を丸くして紙の束を見つめた。

「高橋先生鬼だから…。」

見るだけでやる気なくすよな、この量‥‥。

居残りのことを思い出すだけで気が滅入ってくる

そんな俺を見かねて恭弥は口を開いた。


「じゃ、やろっか。」

⏰:09/03/17 15:00 📱:P906i 🆔:7cJZ1/ng


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