漆黒の夜に君と。[BL]
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#123 [ちか]
俺は少し先にいる透にかけよって、早足でそこを去った。


早くこの場所から離れたくて。


この気持ちを忘れたくて。

―――――‥‥‥
―――――――――――

⏰:09/02/04 17:36 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#124 [ちか]
SHRが終わって帰る支度をする。


いつもなら水曜日は慌ただしく教室を出る筈なのに、店を辞めさせられた俺にはもうその必要はない。


『じゃ、また帰りにね。』


朝のアイツの言葉が蘇った。

⏰:09/02/04 17:43 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#125 [ちか]
今は会いたくない。




そう思いながら俺は机に顔を伏せた。

「はぁ・・」

口からは自然にため息が
零れる。

⏰:09/02/04 17:50 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#126 [ちか]
「帰んねーの?」

透が俺の顔を覗きこむようにして聞いた。

「ん、あ..いや帰るけど。」



帰るけど・・――、
どっちに帰ろうか。

⏰:09/02/04 17:56 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#127 [ちか]
「んじゃ、行くぞ。」

透はそう言って優しく笑うと、俺の頭をポンポンと叩いた。




きっと心配してるんだろう。
コイツ、昔っから俺が落ち込んでる時そうするから。

⏰:09/02/04 18:01 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#128 [ちか]
俺は思い腰を上げ、透と教室を出た。


「なあ、透ー。」

「なんだよ?」

「今日さ、お前ん家に泊めてくれない?」

「別にいいけど・・、なんで急に?」

「んー、今日は帰りたくないって言うか・・」

「ふーん。」

⏰:09/02/04 18:26 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#129 [ちか]
靴を履き替えて校門に向かった。


アイツの家に帰らなくて済む。
アイツに会わなくて済む。

そう思うと、少し気持ちが軽くなった。





しかしそんな時も束の間、俺の足は校門の前で止まった。

⏰:09/02/04 18:36 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#130 [ちか]
`

「遅い。」


ジャリ..と砂を鳴らして、
不機嫌そうに俺を見つめそう言うのは





俺が今一番会いたくない人。

⏰:09/02/04 18:46 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#131 [ちか]
なんでアイツが?!
もしかして待ってた?!


いきなりの出来事に俺は動揺を隠しきれず、言葉に詰まった。


「何分待ったと思ってるの?」


いつからかけていたのか、眼鏡をかけた顔がやけに色っぽい。

⏰:09/02/04 21:42 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#132 [ちか]
>>128訂正
思い腰
└→×
重い腰
└→○
すいません><

⏰:09/02/04 21:44 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


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