漆黒の夜に君と。[BL]
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#280 [ちか]
「ハァッハァッ…――///」


恭弥は頬を真っ赤に染める俺を見て、満足げに微笑んだ。


「次はどうしてほしい?」


コイツはいつも俺がその声に弱い事を知ってて、わざと甘く囁くんだ。

俺はそれが悔しくて下唇をギュッと噛んだ。

⏰:09/02/16 23:00 📱:P906i 🆔:kedn8OFA


#281 [ちか]
「…冥が言わないなら、僕の好きなようにするよ。」


少しムッとした顔でそう呟くと、俺の両手首を押さえ込んだ。

それと同時にシャツ越しから俺の突起に吸い付いた。

「んぁっ!!///ハァッ…!!//」

喘げば喘ぐほど恭弥の愛撫は激しくなっていく。

⏰:09/02/16 23:24 📱:P906i 🆔:kedn8OFA


#282 [ちか]
「やめっ…ろ!!ハァッんン//」

「やだ。」

『やだ』って……。
てめえはガキかっ!!!!

怒りとその激しさにおかしくなりそうだ。


必死に捕まれている手を動かそうとするが、恭弥はびくともしない。

⏰:09/02/16 23:53 📱:P906i 🆔:kedn8OFA


#283 [ちか]
その強引さに俺は、怒りとそれ以上の苦しさを覚えた。



なんで…
  なんで…――っ!!!


「こ…う言う事はっ…ハァッ、彼女としろよ…っ!!!!!」


気づけば俺は力を振り絞ってそう叫んでいた。

⏰:09/02/17 00:06 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#284 [ちか]
そう言い放った瞬間、恭弥はピクッと眉間にシワを寄せ、

「意味わかんない。」


そう言って俺を睨んだ


「っな…〜!!!!」


それはこっちのセリフだ!!!!!!

俺はそう言って恭弥を突き飛ばし保健室を飛び出した。

⏰:09/02/17 18:21 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#285 [ちか]
どれくらい走っただろうか。


校舎裏に着いた俺は壁伝いにずるずると崩れるように座った。


思い出すのは、さっきの恭弥の顔…

「なんであんな顔されなきゃいけないんだよ…っ!!!」

俺はそう言って両手で顔を覆った。

⏰:09/02/17 19:25 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#286 [ちか]
胸が締め付けられる。



どうしようもなく切ない


俺はアイツにとってなんなんだ…――?

彼女が居るクセになんで俺にあんな事ばっかり…


考えれば考えるほど胸の締め付けは強くなっていった。

⏰:09/02/17 19:31 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#287 [ちか]
その頃、恭弥は1人取り残された保健室でベッドに腰かけていた。


「『彼女』ってなんの事なんだ…。」


不機嫌そうに眉を寄せてはそう呟いて俯いていた。

⏰:09/02/17 19:38 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#288 [ちか]
暫くしてガラガラと扉が開く音がし、恭弥はその音の先を目で辿った。


「君は……――、」

「どーも。」


言葉を遮って軽く頭を下げたのは透だった。

その手には冥の物と思われるカバンが握られている

⏰:09/02/17 19:45 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


#289 [ちか]
「…あの、冥は?」

どうやら部活に出る前に冥にカバンを届けに来たらしい。

「だいぶ前に出ていったよ。」


他人から聞く『冥』と言う響きに、さっきの『彼女』と言う言葉を思い出して恭弥はまた眉間にシワを寄せた。

⏰:09/02/17 19:53 📱:P906i 🆔:1RMuTNrs


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