漆黒の夜に君と。[BL]
最新 最初 🆕
#379 [ちか]
頬を伝う幾つもの水滴。


「なんで涙なんか…──」


拭っても拭ってもソレは止まらない。


涙の音だけが広い部屋に寂しく響いた。

⏰:09/02/24 22:00 📱:P906i 🆔:/lrPTybQ


#380 [ちか]
>>378
└→urahanaiさま*

アンカーありがとうございます><★

⏰:09/02/24 23:12 📱:P906i 🆔:/lrPTybQ


#381 [ちか]
コンコン..

「───‥‥‥冥?」


その声に俺の身体はビクンと跳ねた。


「なっなに‥‥?」


俺は涙が止まらない目をごしごしと擦りながら平然を装う。


「入るよ?」

!!!!!

「そ、それはだめ‥‥──っ」


そう言って鍵を閉めようとしたが遅かった。

⏰:09/02/24 23:17 📱:P906i 🆔:/lrPTybQ


#382 [ちか]
あと一歩のところでドアは開き、目に超至近距離で恭弥の姿が飛び込んできた。


「冥、泣いてたの…?!」

恭弥は驚いたような表情(カオ)で俺の頬に触れた。

「ち、ちがっ!!アクビしてただけっ!!!」



我ながら、なんて苦しい言い訳なんだろう。

⏰:09/02/24 23:35 📱:P906i 🆔:/lrPTybQ


#383 [ちか]
「なんで僕に嘘つくの?」


嘘をつかれたのが余程気にくわなかったのか、恭弥は眉間にシワをよせ、俺の顎をクイッと上にあげた。

その顔の距離に俺は思わず赤面する。


「僕なにかした?」


俺はその問いに何度も大きく横に顔を振った。

⏰:09/02/25 18:21 📱:P906i 🆔:4QKnMiuk


#384 [ちか]
「じゃあなんで泣いてるの?なにかされた…?」

俺は何も言わず俯いて顔を横に振るだけ。


『じゃあなんで
   泣いてるの?』



答えられる筈なかった。

だって‥‥―――、

⏰:09/02/25 18:27 📱:P906i 🆔:4QKnMiuk


#385 [ちか]
だって、


この涙は俺のわがままで


こんな子供みたいな事言ったら嫌われるかも知れない。‥‥―――


そう思うと口に出す事なんて出来なかった。

⏰:09/02/25 18:28 📱:P906i 🆔:4QKnMiuk


#386 [ちか]
「なにか言ってくれないと分からないんだけど。」

「‥‥‥‥‥。」

俺は必死に涙の言い訳を考えていた。

暫く2人の間に続く沈黙が重たい。
考えても考えても良い言い訳は浮かばなかった。



「冥僕のこと嫌いなの?」

⏰:09/02/25 18:37 📱:P906i 🆔:4QKnMiuk


#387 [ちか]
「ち、違う‥‥―っ!!!!」


俺は咄嗟に俯いていた顔をあげて叫んだ。
恭弥の服の裾は俺の手に握られてクシャクシャになっていた。


恭弥はそんな俺を見てニッと悪戯っぽく笑った。


「やっと喋った。」

⏰:09/02/25 18:41 📱:P906i 🆔:4QKnMiuk


#388 [ちか]
「…っ!!!!ず、ずるい!!」

「何が?」

さらに恭弥の顔は悪戯な笑みを浮かべる。

「き、嫌いとか聞いてくるな…っ!!!///」

「なんで?」



『なんで』って‥‥‥

そんなの言えるワケないじゃん!!!!

⏰:09/02/25 18:45 📱:P906i 🆔:4QKnMiuk


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194