漆黒の夜に君と。[BL]
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#577 [ちか]
「あ゙ぁ?いい度胸じゃねーか。」
「く‥‥っ」
グイッと前髪を捕まれ、顔を上に向けられる。
「じゃ、遠慮なく…ニヤッ」
太く大きな拳が勢いよく振り上げられた。
やられる‥‥―――っ!!
:09/03/11 17:57 :P906i :KaqMZK1M
#578 [ちか]
そう覚悟して目を瞑り、歯を食いしばったその時‥‥―――
ギィィ‥‥―――
扉が軋みながら重たく開く音が響き渡った。
月明かりに照らされて浮かび上がるシルエット…―
:09/03/11 18:09 :P906i :KaqMZK1M
#579 [ちか]
「恭‥‥弥‥――?」
目を薄く開くと、そこに立っていたのは紛れもなく恭弥だった。
しかし、それは俺の見てきた優しい恭弥じゃない
:09/03/11 18:21 :P906i :KaqMZK1M
#580 [ちか]
前髪を掴まれ、今にも殴られそうな俺。
その隣で苦しそうに息をする優里。
それが恭弥の瞳にどう映ったのだろうか。
少なくとも俺の瞳に映った恭弥は怒りで震えていた。
「何してるの?」
それが、恭弥が口を開いて初めて発した言葉だった。
:09/03/11 21:29 :P906i :KaqMZK1M
#581 [ちか]
「やっと来やがったな!!」
大柄の男もまた、怒りで興奮していた。
しかし、恭弥の怒りはきっとこんなものではない
その夜のように黒い瞳の奥にその怒りようが垣間見れた。
「何してるのって聞いてるんだよ。」
恭弥は眉間にシワをギュッと寄せた。
:09/03/11 21:35 :P906i :KaqMZK1M
#582 [ちか]
「はっ、見りゃ分かるだろ。」
煙草の煙を辺りに吐きながらもう1人の男が言う
「へえ…随分偉そうなんだね。」
「それはてめえだろーが!!」
大柄の男が入り口に立っている恭弥の方に向き直る。
:09/03/11 21:40 :P906i :KaqMZK1M
#583 [ちか]
「君は何か勘違いしてるみたいだから教えてあげる。」
その低い声に背筋が凍った。
「ねえ、君は…僕のものに触っていいと思ってるの?
触って…タダで済むと思ってるの‥‥?」
:09/03/11 21:46 :P906i :KaqMZK1M
#584 [ちか]
怖い。
俺…こんな恭弥知らない
見たこと無い‥――
「はぁ?!意味わかんねえ!!!」
大柄の男の拳には血管が浮き上がり、それがその興奮状態を物語っていた
「ふうん。
……解らないなら教えてあげる。」
恭弥は不適な笑み浮かべそう言った。
だけど目は笑ってない…
:09/03/11 21:52 :P906i :KaqMZK1M
#585 [ちか]
「ふざけた事ばっか言ってんじゃねえぞ!!!!!」
ついに男の拳が恭弥をめがけ牙を向けた。
「学習能力が無いんだね。
そう言うの何て言うか知ってる?」
恭弥は勢いのある拳を簡単によけた。
そこからは言うまでもない。
一瞬だった。
「馬鹿って言うんだよ。」
恭弥のその言葉と同時に大柄の男は大きな音をたてて倒れこんだ。
:09/03/11 21:59 :P906i :KaqMZK1M
#586 [ちか]
「次は誰?」
恭弥は煙草をふかす男を鋭い眼孔で睨み付けた。
「やっぱ強えーな…。でもこっちはお前の為にだいぶ人を用意したんだぜ?さすがのあんたも‥‥、」
「人?ああ…、もしかしてこの人達?」
扉が完全に開いた時、俺も煙草をふかしていた男も目を疑った。
:09/03/11 22:11 :P906i :KaqMZK1M
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