漆黒の夜に君と。[BL]
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#755 [ちか]
「あのなぁ、その男が彼女に似合うか似合わないかなんて俺が決めることでも他人が決めることでもないんだよ。
彼女が俺を選んでくれてるうちは、彼女にとっては俺が一番相応しいってことだろ?
ならそれでいいじゃねーか。
誰が出てこようが、本人の気持ちが俺に向いてるなら焦る必要も、負い目感じる必要もない。
考えるだけ無駄だ無駄。
俺、疲れることはしない主義だからな。」

そう言って先生は柔らかい笑みを見せた。

⏰:09/03/23 17:26 📱:P906i 🆔:O6X.h/Hk


#756 [ちか]
『似合うか似合わないかなんて俺が決めることでも他人が決めることでもない』

『俺を選んでくれてるうちは、彼女にとっては俺が一番相応しいってこと』

『誰が出てこようが、本人の気持ちが俺に向いてるなら焦る必要も、負い目感じる必要もない』‥――

言葉の一つ一つが頭に染み込んでくる。

そうだ。恭弥はいつだって俺を見ててくれてる。
誰が出てこようがそれは変わらなかった。
悩む必要なんて無かったんだ、初めから。

⏰:09/03/23 17:36 📱:P906i 🆔:O6X.h/Hk


#757 [ちか]
胸の締め付けがスッと解けていくのが分かった。


「先生、たまには良いこと言うんですね。」

「“たまには”ってのは余計だ。」

そう言って先生はまた俺にデコピンを食らわせようとする。
それを片手で掴む俺。

「同じ手はくらいません」

得意気にニッと笑ってみせる。

⏰:09/03/23 17:46 📱:P906i 🆔:O6X.h/Hk


#758 [ちか]
手を離そうとしない俺に先生はムッとしたご様子。
しかしその顔はすぐに笑顔へと変わっていく。
ニヤリと笑うその顔は鬼と言うより悪魔だ。

「て言うか、なんだお前そう言う恋愛してんの?
ふーん。へえ〜。」

「べ、別にそれは関係な‥ッ///い゙って!!」

空いていた片手が否定しようとする俺に命中した

「甘いな日下。
手は二つあるんだよ。」

にっこり微笑む先生。

やられた‥‥。

⏰:09/03/23 18:00 📱:P906i 🆔:O6X.h/Hk


#759 [knj]
メチャクチャいいですv(*^^*)/
感動しました(T_T)
続き頑張って下さい\(*^^*)/
応援してます(^∇^o)(o^∇^)

⏰:09/03/23 19:49 📱:W61PT 🆔:134pqGpo


#760 [ちか]
>>759
└→knjさま*

ありがとうございます!!
嬉しくて涙が(´;ω;`)
感動してもらえて、書いてる側としてもほんま嬉しい限りです*´∀`*

これからも楽しんでもらえるように一生懸命頑張りますっ★

⏰:09/03/23 21:50 📱:P906i 🆔:O6X.h/Hk


#761 [ちか]
>>758

「むかつく…。」

手加減してるつもりかも知れないけど威力はある
赤くなるおでこを擦りながら涙目で先生を睨んだ

「ラッキーだと思え。
俺のデコピンを受けると頭良くなるんだから。」

「じゃあ俺はとっくに天才少年ですよ。」

「それもそうだな。」

そんな他愛のない冗談にお互い笑みを溢しながら、放課後の居残り補習は進んでいった。

⏰:09/03/23 22:03 📱:P906i 🆔:O6X.h/Hk


#762 [ちか]
「じゃ、今日はここまでにするか。」

窓の外はいつの間にか青かった空は夕焼けで綺麗なオレンジに染まっていた。

「今日はってことは明日もか〜。」

「嫌だったらさっさと賢くなれ。」

そんな無理言われても…

「でもちょっと出来るようになりましたよ、俺。」

「“ちょっと”な。」

皮肉混じりの言葉が頭にくるけど先生らしいよな

⏰:09/03/24 00:11 📱:P906i 🆔:niXsekkY


#763 [ちか]
俺は教科書やらプリントを鞄の中に詰め込んで立ち上がった。

「気をつけて帰れよー。」

「はいはーい。」

そんな淡白な会話をして教室をあとにする。

階段を降りて玄関まで行くと、校門の方に白く長い車が見えた。

⏰:09/03/24 17:59 📱:P906i 🆔:niXsekkY


#764 [ちか]
「目立つから校門の前には来ないでって言ったのに…。」

誰も居ない玄関でため息混じりの独り言を呟く俺

しかし珍しいな。
いつも車は黒なのに…

白い車を見るのは今日が初めてだった。

⏰:09/03/24 18:04 📱:P906i 🆔:niXsekkY


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