漆黒の夜に君と。[BL]
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#770 [ちか]
そわそわして落ち着かない俺に、妙に静かな神楽さん。
そして、ゆっくりと走り出した車。
2人の間に流れる空気はなんとも言えない。
「あ、あの…話って‥」
このまま黙っているワケにもいかず、どうせなら早く終わらせてしまおうと俺はついに口を開いた。
どうして俺はこの時思い出さなかったのだろう。
優里の言葉を。
:09/03/25 16:02 :P906i :sBuzbL7s
#771 [ちか]
俺が話を切り出すと、神楽さんも口を開いた。
「あ、そうでしたね。
話と言うのは昨日のことでして…」
“昨日のこと”‥――
神楽さんからその単語を聞いた瞬間、鼓動が急に早く脈打ちだした。
それがバレないように顔を強張らせる俺。
:09/03/25 21:45 :P906i :sBuzbL7s
#772 [ちか]
次にどんな言葉が来るか
どんな言葉が放たれるのか。
神楽さんが言葉の後に長く間を空けるもんだから、俺の想像はいろんな方向へと巡らされた。
さぁ、今次の言葉が放たれようとしている。
なんて言われるか。
鼓動はドクドクと胸を打つ。
神楽さんはゆっくりと口を開いた。
:09/03/25 23:21 :P906i :sBuzbL7s
#773 [かなほ]
:09/03/26 11:44 :SH02A :tVlc8YuM
#774 [ちか]
>>773└→かなほさま*
あげてくれてありがとうございます
中途半端なところで切ってしまいすいません><
今から更新します*
:09/03/26 12:01 :P906i :T1.t4GZE
#775 [ちか]
>>772「正直、恭くんの口からあんな言葉を聞く日が来るなんて思っていませんでした。」
眉を寄せ、苦く笑う神楽さん。
その言葉の意味が良く分からなくて、俺は首を傾げた。
そんな俺を見て神楽さんはふふっと笑うと、話を続けた。
:09/03/26 12:11 :P906i :T1.t4GZE
#776 [ちか]
「恭くんと私は親同士が友人でして、本当に幼い頃から顔見知りだったんですが、その頃から恭くんにはなんとも言えないオーラのようなものがあって、私自身もその頃は近寄りがたい存在だと思っていました。」
「へ、へえ‥」
オーラ‥ねぇ。
なんか想像つくかも。
:09/03/26 12:21 :P906i :T1.t4GZE
#777 [ちか]
「そもそも、私と恭くんが初めて言葉を交わしたのは、うちの父が主催したその年初等部に入学する子供を持つ友人と子供同士を祝うのパーティーの席でのことでした。」
「は、はあ‥」
なんか話それてきてる気が‥
:09/03/26 12:29 :P906i :T1.t4GZE
#778 [ちか]
――‥11年前
(語り:神楽)
そのパーティーで私は主催者の娘と言うこともあり皆さんの前でピアノを演奏することになったんですが…
なんせ騒ぎ事が大好きな父ですから、いらした方も多く、まだ6つだった私は直前になって逃げ出してしまったんです。
パーティー会場から出た私は闇雲に走って着いた場所に小さく踞(ウズクマ)り、泣いていました。
:09/03/26 12:41 :P906i :T1.t4GZE
#779 [ちか]
『神楽お嬢様?!』
『神楽お嬢様ーっ!!』
狭い部屋でしたし、私自身隅っこで小さくなって居たものですから、私を探しに来た人達も全く私も見つける気配はありませんでした。
それからだんだんと騒がしさがおさまってきた頃、ドアが開く音がしました。
:09/03/26 19:08 :P906i :T1.t4GZE
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