漆黒の夜に君と。[BL]
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#81 [ちか]
やっとの事で恭弥は俺の唇から離れた。


苦しくて、熱くほてった体。
肩で息をする俺を見て、

「もっと冥の声、聞きたいな。」

恭弥はそう言って、おもむろに俺の服の中に手をすべらせる。

「なっ・・・!!ちょっ・・ふざけんな・・・あッ!///」

⏰:09/02/02 23:49 📱:P906i 🆔:XnrBx5q.


#82 [ちか]
乳首に爪をたてられて、
自然と声が出てしまった。

「や・・め・・・っ//」

「やめてほしいの?
ココはこんなに感じてるのに?」

恭弥はそう言って、俺の
突起を指先で弾(ハジ)いた。

「やぁッ・・ハァ・・んっ//」

出したくもない声が
溢れてくる。

⏰:09/02/03 00:04 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#83 [ちか]
心とは裏腹に身体はやけに正直で。

まともだった昨日までの俺はどこに行ったんだ。



今じゃ、
男の愛撫に恥ずかしいほど感じてる。


情けない・・――

⏰:09/02/03 00:05 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#84 [ちか]
「冥は淫乱だね。
ちょっと触っただけで、こんなになって・・」

恭弥はそんな事を甘く低い声で耳元で囁きながら、
首筋を舌でいやらしく這っていく。


「ぃッ・・んン、あ..!!ハァ・・ッ」


そんな近くで囁かないで。
そんな風に這わないで・・っ


感じたくないのに..
敏感な自分が嫌で、
目が潤んでくる。

⏰:09/02/03 18:27 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#85 [ちか]
「離・・せ・・ッ・・―嫌ぁッ..」


そんな俺の必死の訴えにも恭弥は、
「そう言う目が僕をそそるんだよ?」

と言いながら容赦なく俺を責め続ける。


首から胸へ。
胸からみぞおちへ。

舌はどんどん下へと降りていく。

⏰:09/02/03 18:33 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#86 [ちか]
「こんなに腫らして・・」


恭弥はズボン越しから、
俺のモノをなぞった。

そしてそのままベルトへと手をかける。


「や・・っめろ・・―ッ」






コンコン.
「恭弥様、冥様、そろそろ学校のお時間が・・、」

⏰:09/02/03 18:39 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#87 [ちか]
「‥‥今、行くよ。」

そう言って、恭弥は俺から離れた。


「あ、そうそう。
言い忘れてた事ってのは、制服の事でね。
新しいのがクローゼットに入ってるから着るといいよ。じゃ、下で待ってるね。」


バタン..




「た、助かったあ〜・・。」

⏰:09/02/03 21:24 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#88 [ちか]
安堵の息が零れた。



「危なかったあ..。
ほんとアイツなに考えてんの・・」


俺ははだけた服を整えて、クローゼットから制服を取り出した。

新品の匂いが鼻を通る。
まさかあんな時間から、新品を取り寄せたのか?

「金持ちの考えは解んねえ・・」

そんな独り言を呟きながら、制服に腕を通した。

⏰:09/02/03 21:33 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#89 [ちか]
シワ一つないパリパリの制服は着心地が悪くて、ちょっと違和感がある。


着替え終わり、鏡の前で乱れた髪をなおした。


「あれ?」


首筋に赤い斑点が一つ。
これは・・・―、キスマーク。

⏰:09/02/03 21:59 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#90 [ちか]
「あんの野郎っっ!!!!」


怒りがピークに達した俺は勢いよく部屋を飛び出した。


いつの間につけたんだ?!


ドタドタと乱暴に階段を降りて、真っ先に恭弥のもとへ向かった。

⏰:09/02/03 22:03 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#91 [ちか]
「はぁッ・・はぁッ・・はぁ!!」

「そんなに急がなくてもいいのに。」

恭弥の呑気な口調が余計に俺を苛立たせる。

「これっ!!!!なんだよ!!」


俺はシャツの襟を少し引っ張って、キスマークを指指した。

⏰:09/02/03 22:06 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#92 [ちか]
「なにって・・キスマークがどうかした?」

「はぁぁ?!?!」


どうかした?!?!
普通どうかするだろーが!!

コイツ絶ッッ対おかしい!!


「怒るなって。知ってる?
すぐ怒るのってカルシウムが足りな・・「うるさいっ!!!!!!」

カルシウムじゃなくて、
お前のせいだ!!
オ・マ・エ・のっ!!!

⏰:09/02/03 22:12 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#93 [ちか]
「落ち着きけよ。
時間がないから君の分の朝食は車の方で食べるようにしてもらったよ。」

「そんなのどーでもいいんだよっ!!」

「良くない。
生徒会長が遅刻なんてカッコ悪いでしょ?
早く行くよ。」


そう言って恭弥は俺を引っ張って玄関に向かった。

⏰:09/02/03 22:17 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#94 [ちか]
「冥様、お鞄を。」

「ど、どーも..」

メイドに手渡された鞄も新品。中身も全部。ついでに靴まで。


「「行ってらっしゃいませ」」


両サイドにびっしりと並ぶ執事とメイドが声を揃えてそう言うと、さすがに迫力があった。

⏰:09/02/03 22:20 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#95 [ちか]
執事の人が玄関の扉を開けると、昨日よりはだいぶ短いリムジン。


「どうぞ、お乗りください。」

そう言って執事がドアを開けてくれた。


金持ちはこれが普通なんだよなぁ..。

⏰:09/02/03 22:25 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#96 [ちか]
車にエンジンがかかると、この糞広い庭を走り出した。



車内は無言。





そして中途半端な距離感。

⏰:09/02/03 22:29 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#97 [ちか]
「警戒してるの?」

ビクッッ!!!


沈黙の中での突然の問いかけに過剰反応してしまった。


「あ、当たり前だろっ!!」

目を合わせずにそう言うと、目の前にあったパンをおもむろに口へと運んだ。

⏰:09/02/03 22:36 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#98 [ちか]
また続く沈黙。


張り詰める空気。



なぜか焦ってパンを頬張り続ける俺。


「んっ!!・・・ゴホッ、ゲホッ!!」

の、喉につまった!!(汗)

⏰:09/02/03 22:40 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#99 [ちか]
なんか飲みもん!!!!


「ゲホッゴホッ!!!///」

なにしてんだ俺!//
恥ずかし..


「なにしてんの・・はい、水。」


少し呆れたような笑みを浮かべて水を差し出す恭弥。

⏰:09/02/03 22:45 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#100 [ちか]
俺はそれを奪い取るようにして受け取ると、一気に飲み干した。

「あー、苦しかった・・・」


やっと落ち着いた俺はため息をこぼした。


「冥見てると飽きないな。」

笑いながらそう言われた。

「・・・嬉しくないっ」

俺はすねた口調で返した。

⏰:09/02/03 22:50 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#101 [ちか]
「あはは、やっぱり可愛い。」

「それも嬉しくないっ!!!」

「あはは」

「笑うなっ!!」

そんな言い合いを続けていると、

「恭弥様、もう少しで到着でございます。」

と運転手の人が言った。

⏰:09/02/03 22:55 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#102 [ちか]
そして数分後。


静かに車が停まった。

ガチャ

「行ってらっしゃいませ。」

「ありがとう。」

「それではまた帰りにお迎えにあがります。」


そう言って車は再び走っていった。

⏰:09/02/03 22:58 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#103 [ちか]
毎日こんな事してもらってたのかあ。



そりゃ、遅刻常習犯の俺が恭弥と会わないわけだ。


そんな事をぼんやり考えていると、

「じゃ、また帰りにね。」


と言って恭弥はスタスタと先に歩いていった。

⏰:09/02/03 23:02 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#104 [ちか]
ガラガラッ


教室を開けた途端、クラスメイトが俺に群がってきた。

(なになになに?!?!)


あっという間に囲まれてしまった。

⏰:09/02/03 23:25 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#105 [ちか]
「今、黒羽先輩の車から降りてきたよね?!」

「え、う、うん・・」

「やっぱり一緒に降りてきたのって日下君だったんだあ!!」

「まぁ・・」

「なんで一緒だったの?!」

「えっと・・、」

「「「なんで?!?!」」」


そんな一辺に答えれるかあああ!!!!

⏰:09/02/03 23:33 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#106 [ちか]
やっとの事で質問攻めから脱出し、自分の席に着く事が出来た。


「お疲れさーん」

「・・あぁ透か。ありがと。」

話かけてきたのは親友の蓮見透(ハスミトオル)。

「お前生徒会長と絡みあったっけ?」

「・・んー、まぁ..な。」

⏰:09/02/03 23:37 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#107 [ちか]
「へえー。人気者に関わると大変だねえ。」

「お前他人事(ヒトゴト)だと思って・・」

「だって他人事だし(笑)」

そう言って透は笑った。


「てかさあ、アイツってそんな人気者なの?」

⏰:09/02/03 23:50 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#108 [ちか]
「そりゃ、黒羽恭弥つったら人気人気。
あの頭脳(アタマ)にあの運動神経、しかも美形。
それで大金持ちのボンボンとくりゃあ、人気にならねーワケねえだろ(笑)」


「そーなんだ・・」



あんなド変態野郎のどこがいいんだか。

⏰:09/02/03 23:55 📱:P906i 🆔:Z2RBanbU


#109 [ちか]
「HR始めんぞー。席つけー。」

そう言って担任が入ってきた。


いつにも増して長ったらしい担任の話。


(だりぃなあ。)

⏰:09/02/04 00:00 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#110 [ちか]
朝からいろいろあったせいか、疲れ果てた俺を睡魔が襲った。


授業なんて全く耳に入らない。


だいたい窓側の席で寝るなってのが無理な話だよ。

⏰:09/02/04 00:02 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#111 [ちか]
ふとグラウンドの方に目をやると、どっかのクラスが体育の授業中。



あの黒髪の長身野郎は・・


まさしくアイツ。

⏰:09/02/04 00:07 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#112 [ちか]
やっぱり一際目立っている。
そりゃあのルックスだもんな〜。


なんて思いながら見てると

(・・げっ、目合った!!)


向こうも俺に気づいたようだ。

⏰:09/02/04 00:11 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#113 [ちか]
(あっかんべー。)


なんて子供じみた事をしてみた。
すました顔のアイツがやけに気にくわなかったから。


・・が、アイツは特に表情を変える事もなく目をそらしてしまった。


無視か?!
いや、やっぱり俺に気づいてなかったのか・・?
相手にされなかったせいか急に恥ずかしくなった。

⏰:09/02/04 00:16 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#114 [ちか]
しかしそれは気のせいじゃなかった。


昼休み、5限目の教室移動の為廊下を歩いてると、向かい側から歩いてきたのはまたしてもアイツ。



今度は完全に目があった。
この距離ならそれくらい分かる。


・・なのにまたそらされた。

⏰:09/02/04 00:22 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#115 [ちか]
少し苛立った俺は、すれ違い際に
「なんでさっき無視したんだよ。」
と話しかけた。



しかしそれも無視。
これは明らかに無視だ。
聞こえてないはずがない。

なんらかの反応を期待してた俺は、驚いて振り返った。

⏰:09/02/04 00:27 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#116 [ちか]
アイツが通る度にみんな振り返る。


教師だって生徒だって、
みんなアイツをチヤホヤする。



そうだ。
俺の知ってるアイツは、
そう言う奴だった。


今朝まであんなに近かったはずの存在が、急に遠くに感じた。

⏰:09/02/04 00:34 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#117 [ちか]
よく考えてみれば、

俺とアイツが出会ったのは今年の春で、ちゃんとした言葉を交わしたのは昨日の夜が初めてで。


そんな俺がアイツの眼中にあるわけないよな。

振り返った先に居るアイツは誰かと優しい笑顔で話してる。

⏰:09/02/04 17:17 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#118 [ちか]
そんな光景を見た瞬間、
なぜか胸が軋んだ。



なんなんだろう、これは。



昨日知り合ったばかりの奴になんの感情を抱いているんだろう・・―

⏰:09/02/04 17:20 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#119 [ちか]
全身が熱くなった。



見たくないのに目はアイツを追ってしまう。



これじゃ、まるで・・――

⏰:09/02/04 17:22 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


#120 [ちか]
キーンコーン
  カーンコーン..


予鈴が鳴ってふと我に返った。



「あれ、冥?」


声の主は透。

⏰:09/02/04 17:25 📱:P906i 🆔:2CiSMaGI


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