漆黒の夜に君と。[BL]
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#895 [ちか]
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 おまけの話 *


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⏰:09/04/04 10:46 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


#896 [ちか]
神楽さんの事が一件落着した俺を待ち構えていたのは期末テストと言う恐怖だった。

今日はそれの1日前。

「冥、いつまでやってるの?」

俺が一生懸命勉強してるって言うのに、それを邪魔するように後ろから抱き着いてくるコイツは黒羽恭弥こと俺の恋人。

「うるさいなあっ!!
夏休みがかかってんの!!」

夏休みを補習なんかに潰されてたまるかっ!!!!

⏰:09/04/04 10:52 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


#897 [ちか]
「だから諦めなって。」

「絶ッッッ対いや!!!」

もう1週間も前からずっとこの状態。
すごくない?
俺が1週間前から勉強してるなんて。

そうやって自画自賛していると、不意に恭弥が耳を甘噛みしてきた。

「あ…ッ//」

不意を突かれた俺は熱っぽい声をあげる。

⏰:09/04/04 10:57 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


#898 [ちか]
「意地張ってないで、早くこっち向きなよ。」

いつも思うけど、こんな甘い声どこから出てんの‥//

その甘く低い声が俺の一番の強敵。
俺の一番の弱点。


俺だってホントは恭弥と‥‥―――っ///

⏰:09/04/04 11:02 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


#899 [ちか]
って!!!//
だめだめだめッッ!!!//

思わず振り向きそうになった身体を必死に止めて、俺はシャーペンを握りしめた。

「テスト終わるまでは、絶対しないっ!!!//」

そう叫んで絡まる恭弥の手をはらう。
叫んだのは自分に言い聞かせる為でもあった。

⏰:09/04/04 11:09 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


#900 [ちか]
顔は見えないけど、不機嫌そうな顔をする恭弥が目に浮かぶ。


……って言うか背中に刺さる視線が痛い。


でも今は気にしちゃダメだ!!
気にしない、気にしない!!


改めて気を落ち着かせるため深呼吸をしようと、息を吸ったその時。

⏰:09/04/04 11:15 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


#901 [ちか]
「まぁ…いいよ。
僕、部屋に戻るね。」

「え?」

いつもならこんな簡単に帰ったりしないのに…
思わず短い声をもらした

「でも、」

突然の甘い声が耳に響いて背筋がゾクッとする。

⏰:09/04/04 11:18 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


#902 [ちか]
「一週間も僕に我慢させときながら、テストで赤点一つでもとったら‥‥――その時は“お仕置き”だよ?」

そう言い残して部屋のドアがバタンと閉まる音がした。


耳まで聞こえてくる心臓の音がうるさい。
俺は真っ赤になった顔を両手で覆った。

⏰:09/04/04 11:27 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


#903 [ちか]
「あれは反則だろ〜…//」


そう言って俺は自分の髪をクシャクシャと掻いた。


「って言うか、俺も不謹慎だよなぁ‥」

目線を下に落とす。

俺だって一週間我慢してるんだっつーの…恭弥のバカ…///

⏰:09/04/04 11:33 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


#904 [ちか]
それにしても、“お仕置き”と言う言葉に反応してしまった俺って‥‥


「‥‥‥‥ドM?」

口にしてみると余計にそうな気がして恥ずかしさが込み上がってきた。

「そんな事より勉強っ!!」

火照る身体と頭に言い聞かせて俺はもう一度強くシャーペンを握りしめた。


結局、勉強が捗るワケもなく、自分の性癖を思い知った1日なのでした…

 ―おまけの話 e n d ―

⏰:09/04/04 11:43 📱:P906i 🆔:bpL8Tp2Y


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