アイスクリームな彼女

はじめまして、ひなと言います。オリジナル小説をまともに載せるのは初めてですが、よろしくお願いします。

感想板
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「はい？」

「あなたは木南響の父親…ですよね」

「ええ」

「…何者なんですか」

ここに来てしまったからには、なんらか収穫する情報がないと。

我ながらなんだか恥ずかしい言い回しだなと思いつつ聞くと、木南父はにっこりと微笑んだ。

「立居代議士の秘書を勤めております」

出された名刺を手にとって、もう一度言葉を反芻。

…立居代議士。

立居正影。

…たまにテレビなどで見かける、あの厳格そうな人か。

つまり彼らの父が後ろにいるから、教師は注意を出来ず、あいつらはあんな好き勝手をしていると。

「……あ。質問、いいですか？」

「なに？」

「研究会って、なんですか？」

考えているうちに、いつだかのセリフを思い出した。
せっかくだし、聞いておくことにする。

「ああ…」

木南父は困ったように笑ったあと、

「あそこのイジメというのは、『イジメ研究会』の研究なんだ、という話らしい」

「…」

馬鹿馬鹿しい…。

「例えばドラマや漫画なんかのイジメを実際に研究対象に行ってみようという、一種の遊び感覚みたいなんだ。だから色んな学年や性格の子が、色んなやり方イジメを行う。」

「…」

それでイジメに統一性がないのか。

みんなバラバラにイジメをしている感じ。

「止めようにも息子たちがいるから止めきれないという状況になってしまっていてね。もう自主退学者を六名も出してしまっているんだよ」

だから、

―なんか違うよね　　『今までと』

なんて言ったのか。

自主退学出来るならば、いくらここが有名な高校でも出て行きたくなるだろう。

私はこれ以上学校を移動することは厳しいけど。