クソガキジジイと少年。みそ汁編
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#25 [ザセツポンジュ]
しかしキュウの父親は
東京の親戚の家に
出稼ぎに行って
あまりに帰って来なかったため
実際は4人で暮らしているようなものだ。
どこに行くにも何をするにも
キュウはおじいちゃんに
引っ付きまわって生活していた。
:09/02/18 01:39 :W61S :QP.UDvFQ
#26 [ザセツポンジュ]
そんなキュウに突然不安な予感が頭をよぎった。
いつも通りの朝
じぃちゃんの朝ご飯を食べて、カバンを持って、じぃちゃんの車に乗って保育園に行く。
何も変わらない朝だった。
家を出て車に乗った瞬間
キュウは突然思ったのだ。
『きょうおかあさんはかえってこない』
:09/02/18 01:46 :W61S :QP.UDvFQ
#27 [ザセツポンジュ]
なぜかそう思ったけれど
じぃちゃんには言わず
保育園に着いたのだった。
そわそわして
早くオウチに帰りたいキュウ。
:09/02/18 01:47 :W61S :QP.UDvFQ
#28 [ザセツポンジュ]
1日中何も手につかず
やっとじぃちゃんがお迎えに来て自分んちのマンションへ帰るのだった。
『きょうおかあさんかえってくる??』
何回も
何回も
キュウは
じぃちゃんに聞いた。
ばぁちゃんにも聞いた。
:09/02/18 01:52 :W61S :QP.UDvFQ
#29 [ザセツポンジュ]
『おかあさんは??おかあさんかえってくる??』
時間はどんどんたちます。
『もうすぐ帰ってくるよ。』
そう言ってキュウをなだめるが
日は暮れる。
星も出る。
『なんでおかあさんかえってこないの??』
キュウは泣いた。
:09/02/18 02:00 :W61S :QP.UDvFQ
#30 [ザセツポンジュ]
何回も
何回も
何百回も
何千回も
お母さんはどこにいるのか
いつ帰ってくるのか
みんなに聞いて回るのだった。
『帰ってくるよ。』
そう言いながら
泣いている、ばぁちゃん。
:09/02/18 02:02 :W61S :QP.UDvFQ
#31 [ザセツポンジュ]
帰ってくるよ
と言うくせに
泣く祖母の姿を見て
キュウは余計に
泣くのだった。
:09/02/18 02:03 :W61S :QP.UDvFQ
#32 [ザセツポンジュ]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
キュウ、トミー、ジョウジロウちゃん達の住む家のすぐそばに土手がある。
その土手を挟んだ反対側には
広場やお墓、
雑木林や川があった。
:09/02/18 02:09 :W61S :QP.UDvFQ
#33 [ザセツポンジュ]
シャンシャン。
シャンシャン。
『キュウ!今日は乗れるようになるといいね。』
ジョウジロウちゃんは
すいとうの中の
氷の音がお気に入りの様子。
『うん!今日乗れるようになる!』
かごに入れたおにぎりを気にかけながら補助無し自転車を押す。
:09/02/18 02:12 :W61S :QP.UDvFQ
#34 [ザセツポンジュ]
『オレも補助無し乗りたーい!』
トミーはムシトリアミを
ブンブン振り回す。
『ボクこわーい。』
:09/02/18 02:13 :W61S :QP.UDvFQ
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