クソガキジジイと少年。みそ汁編
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#62 [ザセツポンジュ]
物静な母親だったが
出稼ぎに行く夫が
家にいない間
その夫の親と暮らし
おじいちゃん、
おばあちゃんの部屋に
いりびたる娘との生活は
さぞ肩身が狭かった事だろう。
東京から帰って来るなり
毎回夫婦ゲンカをしていたのだった。
:09/02/18 03:33 :W61S :QP.UDvFQ
#63 [ザセツポンジュ]
『えーん。』
今度はジョウジロウまで
ポロポロ泣き出してしまった。
『おい!ジョウジロウちゃん!アンタ一体何が悲しかったんじゃ!』
きーさんはキュウを抱きかかえ
しゃがみこんだ。
『わかりませーん!うわーん!』
『。。。分からないなら泣くな、アホか。』
:09/02/18 03:35 :W61S :QP.UDvFQ
#64 [ザセツポンジュ]
続いてトミーまで
目をおさえて
鼻をシュンシュン
言わせている。
『トミオ!次はどうしたんじゃ。わかりませんはナシだぞ。』
『うぅ…ひっく…ううう…。』
きーさんは二人を
自分のもとへ寄せた。
:09/02/18 03:37 :W61S :QP.UDvFQ
#65 [ザセツポンジュ]
『あぁあぁ。ワシがイタズラして泣かせたと思われるじゃろ!困ったなぁ。警察が来たら逮捕されてしまう。うーん。よし。』
きーさんは空を指差した。
『川までお散歩して、夕日が沈んだらおうちへ帰ろう。』
チビ共3人は
涙をゴシゴシふいて
近くの川まで歩いて行くのだった。
:09/02/18 03:40 :W61S :QP.UDvFQ
#66 [ザセツポンジュ]
『キュウ、きーさんの事、嫌いじゃろ?』
『きらーい。』
『フン。それはそうと鼻ちょうちんができておるぞ。ほれ。』
パチンッ。
『キャーハハハハ。』
夕日が沈むまでの間
きーさんは
子供達のご機嫌とりに
懸命に励むのであった。
:09/02/18 03:44 :W61S :QP.UDvFQ
#67 [ザセツポンジュ]
:09/02/18 03:48 :W61S :QP.UDvFQ
#68 [ザセツポンジュ]
トミーの家は
日本瓦のごくごく普通の一軒家。
トミーのパパは
ごくごく普通のサラリーマン。
ごくごく普通なのはここまでだ。
:09/03/04 05:58 :W61S :2upng3Ik
#69 [ザセツポンジュ]
トミーはクラブのママを務める
“ママ”の事が大好きである。
『ママはオレのだぞ!』
と、パパに詰め寄るほどだ。
しかし、ママはいつも夜は仕事でいない。
トミーは保育園に行くのを
とてつもなく嫌がっていた。
:09/03/04 06:01 :W61S :2upng3Ik
#70 [ザセツポンジュ]
『ママと遊びたいのにー!保育園行くのいやだー!』
そしてこの町では変わった人として有名な意地悪ジジイのきーさんに、ダダをこねてはゲンコツを食らわされ、泣きわめく始末だ。
:09/03/04 06:04 :W61S :2upng3Ik
#71 [ザセツポンジュ]
『オレがね、保育園から帰るまでは絶対にオウチにいてね、ママ。』
『わかった。ご飯作って待ってるからね、トミオちゃん。』
いいニオイのするママはトミーの涙をふいてゲンコツされた頭をなでてくれる。
:09/03/04 06:05 :W61S :2upng3Ik
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