向こうの世界

幽霊って信じますか？

僕は今でも信じていません。
だって気のせいしか思わないから。

初めての体験

中学生の夏。
部活から帰って来た俺は台所で座っていた。
この時、生死をさまようお爺さんが病院で入院していた。

家族は病院にいて、俺は一人で留守番していると、誰かが帰って来た音が聞こえたんだ。

家族が帰って来たんだと思い、玄関に背中を向けていた俺は振り向かずに椅子に座っていた。

こっちに歩いてくる足音が大きくなって来るのと同時に、一瞬だけ俺の体は寒気に襲われた。

これは家族ではない。

恐る恐る振り向いて見ると、剣道の格好をしたお爺さんが後ろを横切って消えて行った。

そこかから電話が鳴り響いて俺は次の恐怖があるのかと電話に出るか迷った。

ホラー映画に良くあるパターンで幽霊からの電話かと思い、恐る恐る受話器を上げた。

男と女の泣き声が聞こえる。
誰かが何かを言っていたけど聞き取れなかったが、俺はお爺さんが亡くなったんだとすぐに分かった。

俺が見た人物はお爺さん。俺のお爺さん。
亡くなる前か、後かは分からないが、挨拶しに来てくれていたんだ。

これは、皆さんの周りの方々も経験者はいるかもしれない。

歴史上の人物

俺達は心霊スポット巡りを楽しんでいた。

初めは10人ぐらいで単車と原付きで走っていた。
俺は元々ヤンキーの部類に入り名前も通った地元で有名な奴。

前から暴走族が走っていれば追いかけて止める。
勿論、相手は名前を知るだけでビビってしまうのでペコペコと頭を下げてしまう。

そんな俺は、そいつらを連れて心霊スポットに誘ったんだ。

単車20台、原付き10台。誰が見ても暴走しているとしか見えない雰囲気。

俺は暴走族ではなく、喧嘩屋みたいな感じだったので暴走は好きではなく、吹かすの禁止で普通に走っていた。