○最後の四季○
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#190 [ゆり]
「さっき電話したらね〜
女の人が出たんだー」
笑いながら言った。
なんでかわからないけど
笑うしかなかった。
こんなあたし
ますます惨めに
見えるかな。
「まじか…」
片手でハンドルを握り
前を向いたまま三上くんは苦い顔をした。
:06/09/04 13:25
:V703SH
:CRozBxLc
#191 [ゆり]
バックから携帯を出してみたけど
隼人から連絡はない。
「なんか…こんな事ってほんとにあるんだね!
ドラマの中みたい」
笑うあたしに
何も言わず
悲しそうに微笑んだ。
「この夏は
踏んだり蹴ったりだよ」
溜め息が出る。
もうほんとに終わりなのかな
あたし達。
:06/09/04 13:31
:V703SH
:CRozBxLc
#192 [我輩は匿名である]
:06/09/04 13:43
:D902iS
:.DL1ha5E
#193 [ゆり]
匿名さん☆
ふつ-にA型です(笑)
:06/09/04 14:15
:V703SH
:CRozBxLc
#194 [ゆり]
「よし
彼氏んとこ行こ-か」
「うん………
ん???」
思わず顔を上げた。
「いや、会わないと
ほんとの事わかんないっしょ」
「…」
全くその通りです。
「…でもどこいるか
わかんない」
「もっかい電話出来る?」
:06/09/04 14:20
:V703SH
:CRozBxLc
#195 [ゆり]
さっきの事が蘇る。
今度またあの人が出たら
完全に終わりな気がした。
さっきのは間違いだって
思えなくなる。
でももう
涙は出ない。
やけくそで行こう。
携帯画面に隼人の名前を出して
手を伸ばした。
:06/09/04 14:24
:V703SH
:CRozBxLc
#196 [ゆり]
「高原ゆり!行きまーすッ!!」
「いってらっしゃ〜いッ!!笑」
三上くんは
ビストロの中居くん並の声で
あたしの背中を押してくれた。
親指で
通話ボタンを押す。
ピッ…
…プルルル-…プルルル…
:06/09/04 14:27
:V703SH
:CRozBxLc
#197 [ゆり]
これ以上
きっと傷付く事は
ない。
もう怖くも
なんともない。
相手が電話に出た。
「もしもお-し!こちらわかなあ♪」
チーン。
やられたぜ。
:06/09/04 14:29
:V703SH
:CRozBxLc
#198 [ゆり]
なんかもう
怒りも悲しみもないし
ショックも通り越して
めっちゃ笑えてきた。
人間っておもしろい。
「アハハ!若菜チャン?あたしーゆりチャン!!隼人いるー??」
相手側がガヤガヤうるさいから
あたしも大声で答えた。
:06/09/04 14:33
:V703SH
:CRozBxLc
#199 [ゆり]
「おいおい大丈夫かよ…笑」
とりあえず駅の方に走りながら
三上くんは苦笑いしてる。
でもあたしはめっちゃ楽しい。
頭おかしくなったかなぁ。
「隼人っちー!!ゆりちあんから電話よー!!」
「アハハ!!」
:06/09/04 14:36
:V703SH
:CRozBxLc
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