○最後の四季○
最新 最初 全 
#211 [ゆり]
隼人の事を
考えない様に
これ以上
隼人の為に泣くのも
なんか悔しいし
窓の外を見て
必死に気を紛らわせた。
黙って運転してくれてる三上くんに
あたしは救われていた。
:06/09/05 01:56
:V703SH
:ZkqtQ5ZY
#212 [ゆり]
「雨…台風みたいだねぇ」
「ねッ俺台風大好き♪
台風の日に空飛んだ事あるし!」
外を見ながらぼんやり話すあたしを
励ます様に
明るく返してくれた。
「空かぁ…
あたしも飛びたいな-」
:06/09/05 12:01
:V703SH
:ZkqtQ5ZY
#213 [ゆり]
「夏しか飛べないよ-?
台風って夏に来るじゃん!今がオススメ☆」
夏か…
「あたし達ね、ちょうど2年前の夏に付き合ったんだ」
「そーなんだぁ!
じゃあもう春夏秋冬一緒に居るんだね」
「…うん
ずっと一緒だった。」
:06/09/05 12:06
:V703SH
:ZkqtQ5ZY
#214 [ゆり]
「あたしってさ-
ほんと可愛くないってゆうか、意地っぱりで。
よく2年も付き合ってくれてるなぁって
思ってるんだ。」
「…彼氏からすれば
ゆりチャンだから
付き合ってこれたんだよ。」
ワイパ-が動く。
対向車のライトが眩しくて
また涙が出そうになった。
:06/09/05 12:13
:V703SH
:ZkqtQ5ZY
#215 [ゆり]
あたしが急に黙ったからか
三上くんは続けて話した。
「いいなぁ〜!俺っちもゆりっちと付き合いてぇ〜」
「断る」
「秒殺ー!!」
笑えたから
涙はどっか行った。
:06/09/05 12:18
:V703SH
:ZkqtQ5ZY
#216 [ゆり]
隼人
覚えてる?
付き合い始めた
夏の始まり。
雨が降ってた。
髪を巻いても
湿気で取れちゃうし
水が跳ねて服は濡れるし
傘は邪魔だし
雨は嫌いだったけど
あの日から少しだけ
好きになったんだよ。
:06/09/05 12:26
:V703SH
:ZkqtQ5ZY
#217 [ゆり]
「ゆりチャンは
どの季節が好き?」
もうすぐ焼鳥屋に着く。
赤信号で三上くんが聞いた。
「四季の中で〜?
んー冬かな」
隼人と付き合った思い出の季節は夏なのに…。
「へぇ〜なんで?」
「空気も星も光も
なんか澄んでて綺麗だから」
:06/09/05 12:35
:V703SH
:ZkqtQ5ZY
#218 [ゆり]
「あーわかる!
夜景とかやたら綺麗だしね♪
俺は夏だなぁ〜☆」
「ギャル男は夏好きだよね(笑」
「お-!日焼け最高!」
「彼氏と同じ事ゆってるし」
「まじ?笑
やべ-♪」
何がやべ-のかわからん。
:06/09/05 12:40
:V703SH
:ZkqtQ5ZY
#219 [ゆり]
「あ、この辺か?」
「うん
次の信号を左曲がってすぐ…」
「了解!」
やばい
やばい
めっちゃドキドキしてる。
あーどうしよ。
てかまだ居るかな?
帰ってたりして。
あー息がしにくいよ。
:06/09/05 12:45
:V703SH
:ZkqtQ5ZY
#220 [るみ]
ゆりサン、頑張ってください


:06/09/05 19:42
:N900iS
:EvPr6p2A
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194