心から好きな人
最新 最初 全 
#61 [智紗]
ハヤ「おはょ」
智紗「おかえり」
いつもの会話。でもいつもとは違う会話。
慣れた部屋に入っていつものようにソファに座る。
ハヤも部屋に入りソファではなくいつものようにパソコンの前の椅子に座った
お互いに何も話さず、うつむいてどちらかが話すのを待っていた。
:06/12/19 20:12
:N902iS
:fXTm0XLM
#62 [智紗]
重い沈黙に耐えられず智紗から話をはじめた。
いや、話というよりも疑問だったかな。
「ハヤは…智紗と別れたいの?」
ハヤはこの疑問に速答した。
「なんで付き合おうと思ったの?」
ハヤはこの疑問に答えなかった。
智紗は泣きそうになりながらも一緒にいたくて黙ってた。
:06/12/19 20:15
:N902iS
:fXTm0XLM
#63 [智紗]
智紗のとなりにハヤは座りなおした。
何をするわけでもなく、ただ座っていただけ。
智紗はカバンのなかに入っていた二つの袋を取り出した。
中には小さなストラップ。お互いの名前と「ZUTTO ISSONI」と入れた小さなストラップだった。
めぃと二人で選んだクリスマスプレゼントだった。
ずっと一緒にいられるように智紗の願いをこめたものだった。
:06/12/19 20:21
:N902iS
:fXTm0XLM
#64 [智紗]
願いは叶わない。
そぅ智紗は思った。
だから智紗は二つの袋を取り出して、ハヤに渡した。
「これあげる。もぅ必要ないから捨てて。
………さよなら」
泣きそうになりながら智紗は顔を見られないように家を出ていった。
ハヤの反応はわからなぃ。最後にどんな顔をしていたのかすらわからなぃ。
顔を見たら泣いてしまうと思った。
別れたくないと泣き付いてしまいそうだった。
だから今でも智紗のなかにいるハヤは少し照れたような笑顔なんだ。
智紗の誕生日に見たあの笑顔。
今何してるのかな?
夢を追って頑張ってるのかもね。
誰よりも本気で好きだったんだ。
:06/12/19 20:27
:N902iS
:fXTm0XLM
#65 [智紗]
ハヤと別れて淋しかったのかな?
智紗は久しぶりにひろと連絡を取ったんだ。
ひろは相変わらずで久しぶりだったにもかかわらず智紗と会った。
ひろ「久しぶりだなぁ

元気だったかぁ?」
智紗「元気だよぉ

」
ほんとは元気なんかじゃない。でもひろに心配かけたくなくてつぃ嘘をいった。
ひろ「智紗髪切った?かわぃぃかわぃぃ

」
智紗はハヤと付き合っているときに長かった髪をばっさり切ってしまっていた。
ひろは会ってすぐに気付いてくれかわぃいとも言ってくれた。
うれしかったなぁ

ハヤは何にも言わなかったね。
:06/12/19 20:34
:N902iS
:fXTm0XLM
#66 [智紗]
ハヤのことが本気で好きだった。でもなんでかな?
ひろといるとそんなことすらどうでもよくなって、ひろのことばかりが頭に浮かぶ。
智紗はやっぱりひろが好きなんだってことなんかな?
久しぶりにひろと体を重ねる。
なんだか恥ずかしくて、いつもよりもドキドキしてた。
ひろ「…ね、もぅちょっとこのままいてよ」
ひろの腕のなかにすっぽり包まれて智紗は少しだけ幸せを感じた。
ひろといるとハヤのことは忘れられた。
:06/12/19 23:44
:N902iS
:fXTm0XLM
#67 [智紗]
でも一人になってしまうといろんなことを考えてしまって、涙が止まらなかった。
ハヤのことばかり考えてた。
一緒に笑いあって、どんな壁も二人で乗り越えようって言ってたね。
いつでもおいでって、家に呼んでくれた。
ハヤの少し子供っぽい笑顔、照れたような笑顔、優しい目、背が高くて見上げてた。
大きな手でいつも優しく頭を撫でてくれて、抱き締めてくれた。
ぎこちないキス。
些細なことだって、覚えてる。
思い出すたび涙が流れてく。
どんなに好きか思い知らされる。
:06/12/19 23:52
:N902iS
:fXTm0XLM
#68 [智紗]
それから智紗はおかしくなったのかもしれない。
紹介されて会った人や、出会い系サイトで知り合った人。
そんな人とあって、ハヤの変わりにするように体を重ねた。
淋しさを紛らわすかのようにどんな人とも寝た。
でも抱かれるたびに、虚しさを覚えた。
誰もハヤの代わりにはなれない。
もぅハヤには会えない。
こんな馬鹿な智紗を知られたくない。
そぅ思いつつも、智紗はユキという子との待ち合わせ場所に向かった。
:06/12/20 00:00
:N902iS
:lCOpCJAQ
#69 [智紗]
ユキは一個下だった。
一人の夜を過ごしたくなくて連絡した。
後から知ったんだけどユキはひろの知り合いだった。
ひろとのことをついしゃべってから後悔した。
こんな関係人によく思われるわけないから。
でもユキはそれでも智紗に体を求めてきた。
そうとう慣れてる様子で、智紗を抱く。
終わってからもすぐに離れなくて、智紗を抱き締めてくれた。
その時に優しく頭を撫でてくれた。
それはハヤの撫で方と似てて、涙が出そうになった。
手も体もハヤとは全然違うのに、ハヤのことを思い出した。
ユキはそんな智紗を優しく抱き締めてくれた。
「なんでこんなかわぃぃのに振られてしまうんかな?ひろさんも、元彼さんもばかやな。智紗さんまぢかわぃいわ」
ユキはそぅ言って強く抱き締めた。
でも智紗は何も答えなかった。
:06/12/20 00:11
:N902iS
:lCOpCJAQ
#70 [智紗]
この日久しぶりに寝れた。ハヤと別れてからほとんど寝れなかったのに。
それをユキに言うとユキは笑った。
「よかったね。俺がいたからかな?(笑)」
冗談?でもそぅなのかもしれなぃね。
ユキがいたからかも。
ひろとは違う安心感。
ユキにはそれがあった。
この日を境に、智紗の心が整理されていったんだ。
:06/12/20 00:16
:N902iS
:lCOpCJAQ
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194