X'masの約束…

どうしようもないすぐるへの愛と､後悔と､どうにもならない現実でまなはおかしくなりそうなくらいに泣いた｡泣いてもすぐるが帰ってくる訳でもないのは分かってる｡でも止まらなかった

それからまなは自分の部屋から一歩も出る事はなくなった｡毎日アルバムと手紙を見て泣いた｡自分の薬指にはめた指輪を見つめ泣いた｡すぐるの死を受け入れられずに現実から逃げた｡

あやかは毎日メ-ルを送って来てくれた｡まさきも家まで来てくれたりもした｡しかし返事も会う事もしなかった｡あやかやまさきを見るとすぐるといた頃を思い出してしまうから…｡

それでも少しずつ…学校に通うようになった｡指輪は絶対はずさなかった｡周りの同情の目が嫌で無理に明るく振る舞ぃ､家で泣く毎日｡友達もだんだんと気にしなくなり､普通に接して来るようになった｡まるですぐるの死を忘れてしまったかのように…

去年のクリスマスのすぐるの命日｡あやかやまさきからお墓に行く誘いを受けたが行かなかった｡すぐるのお墓を見る勇気はまだなぃ｡一人であの日約束した教会に足を運んだ

((あれからもう一年もたったんだね｡すぐるのいない一年なんて何も楽しくなかったよ｡指輪ももぅさびてきちゃった…｡でも絶対はずさなぃからね｡命日逢いに行かなくてごめんね｡やっぱりまだ無理なんだ…まだそんなアッサリ受け入れられなぃ｡だから許してね))

そしてまた一人で泣いた｡

すぐるに出会ってからの日々は色々あったけど､キラキラして､幸せすぎて…夢みたいだった｡

今年もまたクリスマスが近くなる｡周りはみんなカップルばかり｡あの頃を思い出してまた辛くなる｡でも､今年のクリスマス｡すぐるの命日には絶対逢いに行くからね…｡

まながこの小説で伝えたい事は…毎日を大切にして下さい｡大切な人を今までょりもずっと大事に､もっと愛を伝えて下さい｡当たり前の幸せな毎日がいつ壊れてなくなってしまうのか分からないからこそ､その事を頭に置き､幸せを感じて下さい｡

後悔しないように…｡

まなは今年のクリスマス｡すぐるの命日にあやかとまさきと③人ですぐるに逢いに行きます｡今度は逃げない｡すぐるが逃げない事を教えてくれたから…｡