〇ニ番目の四季〇
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#100 [ゆり]
「ありがと…涙止まりました(笑)」
「そりゃよかった!」
帰りながら高橋さんの話しをした。
裕也は自転車を引きながら聞いていた。
「そっか…じゃあゆりはそいつが好きなんだ。」
「…うん」
「…でも俺待つから。話しくらいならいつでも聞けるし!あんま一人で抱えんなよ!」
「…ありがと」
:06/05/28 20:05 :V703SH :a4CPZqco
#101 [ゆり]
それから数日
無神経にもあたしは
裕也に高橋さんの相談をした。
愚痴ったり。
季節は秋になった。
高橋さんに初めて抱かれた日からもう1年だ。
欲求だけでも満たせるなら
あたしが傍にいる意味はあるのかな。
:06/05/28 20:07 :V703SH :a4CPZqco
#102 [ゆり]
マイは塾が忙しくなり、
あたしは裕也しか相談出来る人がいなくなっていた。
一人でいるといろんな想像が頭を回る。
慣れたハズなのに
痛みは消えない。
高橋さんは今頃彼女さんと何してるんだろう。
:06/05/28 20:10 :V703SH :a4CPZqco
#103 [ゆり]
「裕也、今日ちょっと話し聞いてくれない?」
「うんいいよ!ちょっと部活顔出すから体育館で待っててくれる?」
「わかった〜ありがと」
放課後あたしは
体育館の前に座って裕也を待った。
:06/05/28 20:12 :V703SH :a4CPZqco
#104 [ゆり]
高台にあるこの学校からは
町並みがよく見える。
あの日高橋さんと海で見た様な夕日が
赤く揺れていた。
あの時、まだ帰りたくないって言ったら
あたしの傍に居てくれたかな…
やっぱり彼女さんのところに行っちゃうよね。
小さな約束、
小さくても本気の愛。
全部あの夕日の様に鮮やかに蘇る。
裕也を待ちながら高橋さんの事ばかり考えていた。
:06/05/28 20:14 :V703SH :a4CPZqco
#105 [ゆり]
「ゆり!おまたせ!」
「あっ…お疲れ様!」
「うん、行こっか」
近くの公園に向かった。
もう秋だからか
日が沈むのが早い。
木のベンチに腰を下ろした。
:06/05/28 20:16 :V703SH :a4CPZqco
#106 [ゆり]
「誰もいないね〜」
両手に息を吐きながら言うと
裕也があたしの手を握った。
「寒い?大丈夫か?」
「えっ全然大丈夫だよ!笑」
あたしは笑って答えた。
裕也の顔付きが変わった。
「…また…」
「ぇ?」
「なんで大丈夫じゃないくせに強がんの?」
:06/05/28 20:19 :V703SH :a4CPZqco
#107 [ゆり]
次の瞬間
ベンチに押し倒されていた。
何が起こってるかよくわからないまま
足を持ち上げられて
パンツをズラされて入れられた。
「いっ…」
痛くて、
それからはあんまり覚えてないけど
すぐにお腹にかけられたのは覚えてる。
:06/05/28 20:22 :V703SH :a4CPZqco
#108 [ゆり]
あたしは何故かとても冷静で、
カバンからティッシュを出して拭いた。
スカートにもかかっていたので
水道で濡らして拭いた。
裕也は焦った様な顔で謝っていたけど、
どうでもよかった。
:06/05/28 20:24 :V703SH :a4CPZqco
#109 [ゆり]
親切そうな顔をして
優しい言葉を吐いて
結局はこれだ。
高橋さんもそうなんだ。
そこに愛があるって信じるなんて、
あたしって本当どうしようもない馬鹿だ。
:06/05/28 20:25 :V703SH :a4CPZqco
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