〇ニ番目の四季〇
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#210 [ゆり]
首に手を回して、
さっきまでの距離感を埋めるみたいに
唇を重ねた。

いつの間にか見てた番組も終わってた。

隼人はあたしの腰に回した手を延ばして
テレビを消した。

無音の部屋に
荒い息がやけに響いて聞こえた。
 

⏰:06/05/31 21:58 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


#211 [ゆり]
「こっち…」

隼人は呟く様にそう言って
あたしの手を優しく引いてベッドに連れて行った。


キスをしながら
髪や身体に触れる指先にいちいち反応する。

まだ少し濡れてる髪から
シャンプーの香りがする。


急に隼人の手が止まった。
 

⏰:06/05/31 22:06 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


#212 [ゆり]
「やべー…めっちゃ緊張する…」

隼人は手で顔を隠して言った。

その姿でやられた。
あんた可愛過ぎだよ。

「アハハ大丈夫?」
あたしはバスローブの襟元を掴み
上半身を起こして聞いた。
 

⏰:06/05/31 22:10 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


#213 [ゆり]
「だってゆりちゃんだよ?…どうしよう」

ブツブツ言い続ける隼人。


「じゃあ電気消そ!あたしも恥ずかしいし」

まるで初体験の二人
みたいな会話をしてた。


「ごめん…俺まじ情けねーじゃん」

「アハハ!大丈夫ッそんな反応あたしは嬉しい!」
 

⏰:06/05/31 22:15 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


#214 [ゆり]
電気を消して
枕元の薄暗い電気だけを付けた。

あたしはベッドの上で正座をしてる隼人にキスをした。

攻めない優しいキス。

「お前キス上手いな…」

隼人はしみじみと呟いて
押し倒しながらあたしのバスローブを脱がせた。

 

⏰:06/05/31 22:22 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


#215 [ゆり]
あたしは出会った時から隼人の手が大好きだった。

黒くて指が長くて血管が程よく浮いてて
手フェチのあたしのストライクの手。笑


その手に触られてるって思うだけで
かなりやばかった。

でも入れる直前
極度の緊張で隼人が萎えた。笑
 

⏰:06/05/31 22:26 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


#216 [ゆり]
「やべ!ちょっと待ってッ笑」

「あはは!!まじウケるし!さっきまでの元気はどこへ?」

「頑張れ俺!!」


めちゃくちゃ面白かった。
ムードはゼロだけど、なんか愛が溢れてる感じがしたんだ。


まぁそれから無事にひとつになれて
二人の初えっちは成功。笑
 

⏰:06/05/31 22:31 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


#217 [ゆり]
隼人の腕枕で横になる。

なんかこんな穏やかな気分は初めて。

いつも心は満たされなかったのに。


愛して愛される幸せって
こんな気持ちを言うのかな。
 

⏰:06/05/31 22:35 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


#218 [ゆり]
あの時
あんたがいきなり真顔で言った言葉、

今も忘れてないよ。

「生まれ変わってもまた
お前の事、好きになると思う。」


恥ずかしくて
茶化してごまかしちゃったけど

本当はとても嬉しかった。
 

⏰:06/05/31 22:38 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


#219 [ゆり]
付き合い始めた6月から
あたし達は学校でも放課後でも
毎日ずっと一緒にいた。


世間で言うラブラブってやつ。
乙女チックな響きに寒気するけど
ラブラブだった。

でも喧嘩もかなり多かった。
 

⏰:06/05/31 22:43 📱:V703SH 🆔:SVEbQfnA


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