〇ニ番目の四季〇
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#263 [ゆり]
なんも気付かないあたしは
愛想笑いで交わして
店に入った。
店は座敷で、10人ずつくらい仕切られてる所だった。
「ゆりちゃ〜ん!!こっちこっち☆」
遠くから友達が呼ぶ。
あたしは隼人に
「ごめん、ちょっと行くね!」
そう言って友達の所に座った。
:06/06/02 17:57 :V703SH :Zfxg/uXs
#264 [ゆり]
いつも隼人と一緒にいるから
友達と飲むのも久しぶり。
「今日は隼人クンじゃなくて、うちらと飲んでよね〜!」
「わぁかってるよ(笑」
あたしは友達に両端を固められて
軽い監禁状態だった。
:06/06/02 18:02 :V703SH :Zfxg/uXs
#265 [ゆり]
横には友達、
前にはカッコイイって騒がれてた
一年男子が数人がいた。
「先輩ってあのギャル男っぽい先輩と長いんすか〜?」
「ん〜もうすぐ1年だよ〜」
「長いっすねー!いいな〜」
「てか付き合ってんの知ってるんだ?笑」
「だって先輩達目立ちますもん(笑」
:06/06/02 18:06 :V703SH :Zfxg/uXs
#266 [ゆり]
そんな会話をしながら、
あたしはカクテルを飲んでた。
隼人はどこかな?
とか気にしながら。
「先輩〜」
いつの間にか隣には
一年ナンバーワンボーイが。
爽やか系。
色が黒い隼人に見慣れてたから
なんか新鮮だった。
「なに?」
:06/06/02 18:18 :V703SH :Zfxg/uXs
#267 [ゆり]
「メアドとか聞いたらヤバイっすか?」
「ん〜ヤバイっすね(笑」
「えー!!彼氏厳しいんですか?」
「厳しいってか、泣いちゃう(笑」
あたしはただ単純に
隼人が嫌がるだろう事はしたくなかった。
爽やかな顔して以外にしつこかったから
「ちょっとトイレ〜」
そう言って席を立った。
:06/06/02 18:23 :V703SH :Zfxg/uXs
#268 [ゆり]
あたしは素足でペタペタ歩いてトイレに向かった。
そこで見たのが
隼人と4年の先輩だった。
(うわッ)
あたしは見ちゃいけないものを見てしまった、
そんな感じでまだ多少余裕はあった。
:06/06/02 18:27 :V703SH :Zfxg/uXs
#269 [ゆり]
「隼人くん〜ケー番教えてよ〜♪」
「やー…」
「就活とかの相談乗るしさ♪いーぢゃん♪」
「ん〜じゃあコレ」
そう言って隼人は携帯を開き
先輩に渡した。
あたしのさっきまでの余裕は
木っ端みじんになった。
前に進めばいいのか
戻ればいいのか
分からない。
:06/06/02 18:33 :V703SH :Zfxg/uXs
#270 [ゆり]
結局あたしは
静かに回れ右をして
席に戻った。
「先輩おかえり〜♪」
「ゆりチャンおかえり〜♪」
爽やかボーイと友達がお出迎え。
「ただいま〜混んでて入れなかったぁ」
やばい、泣きそう。
そう思いながら
笑った。
:06/06/02 18:37 :V703SH :Zfxg/uXs
#271 [ゆり]
「まぢかぁー!また後で行っといで♪」
周りは楽しい雰囲気。
こんなとこで泣けないし、帰ったりして雰囲気壊せない。
話して
笑って
はしゃいでいても
頭ん中は
さっきの光景ばかり。
普段のあたしなら
飛び蹴りでもアッパーでもかましてやるのに
実際
ただ頭が真っ白になるだけ。
平気なフリでいっぱいいっぱいだった。
:06/06/02 18:41 :V703SH :Zfxg/uXs
#272 [ゆり]
次の瞬間
追い打ちをかける様に
ベロベロに酔った隼人が来た。
「みんな飲んでるー!?」
ビール瓶を両手に持って、
ありえんくらいのハイテンション。
周りは盛り上がってたけど
あたしはそんな隼人見たくなかった。
「ゆりちゃん!ちょー来て〜♪」
そう言うと同時に
隼人はあたしの腕を掴んで違う席に連れていった。
:06/06/02 18:44 :V703SH :Zfxg/uXs
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