〇ニ番目の四季〇
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#365 [ゆり]
きょどりながら
謝ってきたのは
いじめっコのリーダー。
あたしが無言でいると
いじめられっ子チャンの方を向いて叫んだ。
「オラッあんたが水かけて欲しいっつったんだろーが!
てめぇも謝れよ!」
いやいやいや。
そりゃないよリーダー。
:06/06/04 15:15 :V703SH :Ecxpdyi.
#366 [ゆり]
「すいません…」
ご丁寧に謝りに来る。
髪から水滴垂れてるし
(あたしもだけど)
さすがに可哀相。
あたしは言った。
「ギャル子ちゃん、ストレス溜まってるならあたしが話聞くよ?」
「えッ?」
「だからまぁ簡単に言うと、やめなね
こーゆうの」
リーダ-は下を向いて黙った。
:06/06/04 15:22 :V703SH :Ecxpdyi.
#367 [ゆり]
すると隣にいた茶髪ショートの子が言った。
「まゆみの彼氏…この子に取られたんですよ
だから…」
男関係かぁ。
ますますドラマの世界みたい。
「ふーん…それは辛かったね…」
正直どーーでもよかった。
この騒がしい面倒臭い状況から早く抜け出したかった。
気付いたけど
もうあさっててこのクラス終わりなんだ。
:06/06/04 20:49 :V703SH :Ecxpdyi.
#368 [ゆり]
「ギャル…まゆみちゃん!
まだ好きなら、ライバル落とすんじゃなくて
自分が上行きたまえ」
あたしは何故か殿口調で言った。
キーンコーン…
チャイムが鳴り普通に授業が始まり
その日はそのまま終えた。
帰りはいつも駅まで隼人と帰る。
:06/06/04 20:54 :V703SH :Ecxpdyi.
#369 [ゆり]
「ゆーりちゃん♪」
「おせーよ」
「ごめんごめん!」
まるで男と女が逆の会話。
でもこれがあたし達。
「あ〜ゆりはいい匂いだな〜
まじ臭いもん男だけのクラスとか。高校思い出すし」
「あー臭そうだね(笑」
二人で校舎を出る。
隼人と手を繋げる瞬間が
1番好き。
:06/06/04 21:01 :V703SH :Ecxpdyi.
#370 [ゆり]
「雨やんだね〜」
「そーだな〜
もうすぐ梅雨明けるんじゃねぇ?」
「だといいなぁ」
「あーてかコンビニ寄っていい?」
「うんッ」
セブンに入って二人で立ち読みをしてた。
するといじめられ子ちゃんが店の前を歩いて行った。
そえばいつも長袖だな〜こんな暑いのに。
そう思い
少し気になったけど
紫外線対策か、と思いすぐに雑誌を読み始めた。
:06/06/04 21:11 :V703SH :Ecxpdyi.
#371 [ゆり]
ジュースを取った隼人が声をかける。
「ゆり〜チョコは?」
「えッ待って!!」
「好きなの持ってこや〜」
「今日はグミな気分!
これ〜♪」
普段と変わらない
当たり前みたいな幸せ。
やっぱり素直になってよかった。
別れなくてよかった。
あたしは強く
そう思った。
:06/06/04 21:17 :V703SH :Ecxpdyi.
#372 [ゆり]
次の日
いつもの場所で隼人と別れ
あたしは教室への階段を登っていた。
(今日も暑いな〜)
カツカツカツ
あたしのヒールの音に混じって
スニーカーの音がした。
「あの…」
か弱い声に振り返ると
3段下に
いじめられ子ちゃんがいた。
:06/06/04 21:27 :V703SH :Ecxpdyi.
#373 [ゆり]
「あ、おはよ〜☆」
一瞬戸惑ったけど笑顔で言った。
「おはようございます…
あの、昨日はありがとうございました」
頭を下げられる。
「えッ全然いいよ、あたし余計な事しちゃったりした?」
その言葉に焦って顔を上げる。
「そんな事ないですっ」
「ならよかった!
一緒に教室行こか」
:06/06/04 21:32 :V703SH :Ecxpdyi.
#374 [ゆり]
少し笑顔を見せてくれて
隣にきて一緒に歩き出した。
身長は155aくらいで
少しぽっちゃりしてて
セミロングの黒くて綺麗な髪。
いつも男視点なあたしは
まさに萌え〜タイプの子だな、
と思った。
「えーと、下の名前なんてゆーの?
ごめんね、あたしほとんどの子知らなくて(笑」
「下は淳子です」
「淳ちゃんかぁ☆可愛いね♪」
恥ずかしそうに笑った。
萌え〜だねこりゃ。
:06/06/04 21:42 :V703SH :Ecxpdyi.
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