〇ニ番目の四季〇
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#446 [ゆり]
駅到着。
定期を出して
改札を通る。
頭の中は
さっきの言葉が具体化された映像。
隼人が
他の人と…ね。
まぁ予想はしてたし。
平気だよ
全然。
:06/06/11 00:05 :V703SH :tJhX7XgE
#447 [我輩は匿名である]
:06/06/11 01:57 :SH902i :wCn1e0/Y
#448 [ゆり]
「先輩〜どっか行こーよ」
「…まだいたの」
「あれ?もしやショック受けてるんですか?」
「…余裕だよ」
慶太はにこっと笑ってあたしの手を取った。
その行為も
なんかどうでもいい感じだった。
だから慶太に引かれるまま電車に乗った。
:06/06/11 22:24 :V703SH :tJhX7XgE
#449 [ゆり]
「雨降りそーだし〜俺ん家行く?」
「…なんでだよ(笑」
「あ、笑った!よかった」
子供みたいに笑う。
くしゃくしゃの茶色い髪と
少し長めのえりあし
ウルトラマリンの香り
結局頭は隼人の事ばっかりだ。
今何してるんだろう。
:06/06/11 22:26 :V703SH :tJhX7XgE
#450 [ゆり]
「どこでもいーよ」
呟く様に言った。
席に座ったのにまだ手は握られていた。
同じ手なのに
隼人とこんなに違うんだ。
大きさも
体温も。
:06/06/11 22:28 :V703SH :tJhX7XgE
#451 [ゆり]
隼人が浮気なんてする訳ない
って気持ちより
マイナスの想像が頭を支配してた。
全部見なかった事に出来たらいい
何も聞かなかった事に出来たらいいのに。
:06/06/11 22:32 :V703SH :tJhX7XgE
#452 [ゆり]
「次下りますよ」
慶太の事で顔を上げた。
手を引かれるままついて行く。
瓦屋根が多い
古きよき町並みを少し歩くと
恐ろしくボロボロのアパートの前で
慶太の足が止まった。
:06/06/11 22:34 :V703SH :tJhX7XgE
#453 [ゆり]
「ここ」
「ふーん」
「ボロ過ぎて引いた?笑」
「ううん」
ポツ…ポツ…
雨降ってきた。
「あー洗濯物やべぇ!」
あたしの手を強く引き
一階の1番奥の部屋の鍵を開けた。
てかあたし何ノコノコ男の部屋入ってんだろ…
:06/06/11 22:37 :V703SH :tJhX7XgE
#454 [ゆり]
中は意外に綺麗だった。
キョロキョロするあたしに
洗濯物を引っ張り込みながら慶太が
適当に座っててと言った。
あたしは部屋を見渡してパイプベットの前に座った。
爽やかボーイらしい
爽やかな部屋。
雨音が強くなり
ザーがドォーって音に変わった。
:06/06/11 22:39 :V703SH :tJhX7XgE
#455 [ゆり]
「すげー雨…」
慶太は洗濯物を押し入れに投げ込んで
台所からお茶を持ってきてくれた。
「ありがとー…」
「先輩暑くないですか?」
「だいじょぶです…」
「あ、座布団いりますか?」
「だいじょぶです…」
「緊張してるんすか?笑」
「してないです…」
慶太はベットの上に座った。
:06/06/11 22:40 :V703SH :tJhX7XgE
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