〇ニ番目の四季〇
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#460 [ゆり]
ブーブー…
「先輩の携帯?鳴ってますよ」
「あぁうん…」
画面には着信で
隼人の名前。
あたしは携帯を閉じた。
やっぱりプライドが邪魔して
出てたまるかって感じだった。
慶太は何も言わずに
煙草を灰皿に押し付けながら口を開いた。
:06/06/12 21:49 :V703SH :enZ4xznQ
#461 [ゆり]
「彼氏さんどーせ遊び人なんでしょ?
別れればいーじゃん」
…簡単に言うな。
そんなん出来たら
とっくにしてるよ。
「あんたに言われたくない」
あたしはお茶を飲んだ。
雨音は静まらない。
慶太はベットに寝転がって
からかう様にあたしの頭をくしゃくしゃした。
:06/06/12 21:51 :V703SH :enZ4xznQ
#462 [ゆり]
可愛い女の子ならきっと
「やだぁ〜♪」とかはしゃぐんだろーけど
あたしは本気でキレる。
「ちょッぐしゃぐしゃになるだろーが!」
「アハハ顔が本気だし!」
なんかコイツ
あたしに似てる。
全部わかった様に笑うし
性悪ッ。
:06/06/12 22:06 :V703SH :enZ4xznQ
#463 [ゆり]
「慶太くんさ〜モテるからって調子乗ったらかんよ?」
髪を直しながら言う。
「だって先輩可愛いんだもん(笑」
「あ〜よく言われる」
性格悪い者同士の
どっちもどっち対決が始まって
あたしは普通に笑ってた。
さっきまで泣いてたのに
人間って不思議だ。
:06/06/12 22:07 :V703SH :enZ4xznQ
#464 [ゆり]
「先輩お昼食べてないよね?何か食う?」
笑いながら慶太が起きた。
「何か作って〜」
「いいよ〜チャーハンとかでいい?」
「うん!」
「じゃーちょい待ってて(笑」
慶太は台所に向かった。
あたしも後ろから付いてった。
:06/06/12 22:09 :V703SH :enZ4xznQ
#465 [ゆり]
「何でついてくんのよ〜」
「だって料理見るの好きなんだもん」
「じゃあ先輩が作ってよ」
「やーだよー」
慶太は笑いながら冷蔵庫を開けて
手際良くチャーハン完成。
「うまいッ!!」
本当感動した。
「よかった〜」
テレビを付けて
二人で見ながら食べた。
なんでいきなりこの子とご飯食べてんだろう、みたいな気持ちで。
:06/06/12 22:11 :V703SH :enZ4xznQ
#466 [ゆり]
「あ〜お腹いっぱい!ごちそうさま!」
「ごちそうさま〜!」
あたしは慶太と自分の食器を持って立ち上がり台所に向かった。
洗っていると急にテレビの音が消えた。
振り返ると慶太がリモコンを持ってた。
「なんで消すの〜あたしニュース聞いてたのに」
食器を拭きながら言う。
「先輩早くこっち来て」
いつもより少し低い声に驚いた。
:06/06/12 22:12 :V703SH :enZ4xznQ
#467 [ゆり]
「なに?」
食器をしまい
手を洗って慶太のところに行くと
ベットに座った慶太があたしの手を思いっきり引っ張った。
次の瞬間にはもう慶太が上にいて
両手はすごい力で押さえられてた。
:06/06/12 22:14 :V703SH :enZ4xznQ
#468 [ゆり]
時間が止まったみたいに
何秒か目が合ってた。
目が反らせないってこういう感じか。
「コラ何してんの」
自分でも謎だけど
妙に落ち着いてた。
「抵抗しないの?笑
しないならやっちゃうよ?」
目は笑ってなかった。
:06/06/12 22:16 :V703SH :enZ4xznQ
#469 [ゆり]
手を振り離そうとしても
ビクともしない。
男ってこんなに強いの?
「まじでやめて」
そう言った瞬間
セットされてたかの様に
バッグの中であたしの携帯が振動した。
:06/06/12 22:20 :V703SH :enZ4xznQ
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