〇ニ番目の四季〇
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#170 [ゆり]
「昨日先輩に会った」
一瞬時間が止まった感じがした。
「え…?」
「偶然会って、傘なかったから送ってもらったの」
明らかに隼人が不機嫌になるのがわかった。
「ふーん、そうやって繰り返してなんか意味あんの?」
そう言って教室を出て行った。
今思えば
お互い想い合ってたから
傷付け合ってたんだ。
あの時は気付けなかった。
:06/05/30 22:45 :V703SH :vYkyxf/c
#171 [ケン]
電車男を読んだ時くらいワクAしてます(・∀・)
:06/05/30 22:45 :N900i :qGJlRvR.
#172 [ゆり]
ケンさん☆読んで貰えて嬉しいです(*´∪`*)本当にありがとデス☆★
:06/05/30 22:48 :V703SH :vYkyxf/c
#173 [ゆり]
だからあたしは
その夜かかってきた高橋さんからの電話に出てしまった。
「もしもし」
「あ、ゆりちゃん?今仕事終わったんだけど少し会えない?」
隼人の言葉が頭を回った。
繰り返す?
意味があるか?
でも、
だって、
あんただって女の子と遊んでるじゃん。
:06/05/30 22:51 :V703SH :vYkyxf/c
#174 [ケン]
マジハマったし(☆。☆)更新楽しみに待ってます♪♪
:06/05/30 22:52 :N900i :qGJlRvR.
#175 [ゆり]
「…うん、いいよ」
こうしてその夜、
高橋さんに会った。
後部座席でキスをして、
シートを倒した。
首筋を舌でなぞられた瞬間
高橋さんの伸びたえりあしが
隼人に見えた。
気付いたら高橋さんを拒んでた。
:06/05/30 22:53 :V703SH :vYkyxf/c
#176 [ゆり]
「ごめんなさい…」
あたしはそれ以上出来なかった。
「あたし…好きな人がいる…」
言葉にしたら
涙が溢れてきた。
高橋さんは頭を撫でて、
寂しそうに、
だけど優しく笑ってくれた。
「本当にもう会わない…ごめんなさい」
:06/05/30 22:56 :V703SH :vYkyxf/c
#177 [ゆり]
帰り
初めてキスをせずに車を下りた。
「さよなら」
今度は笑顔で言えた。
こうして本当の意味で愛を教えてくれた人と、
永遠に別れた。
:06/05/30 22:58 :V703SH :vYkyxf/c
#178 [ゆり]
あたしは昔から
無い物ねだりはしないタイプで
多くは求めず生きてきた。
だから高橋さんにも
「彼女と別れて」
とは言わなかった。
言ったら今は変わっていたのかな。
自分が傷付くのが恐くて、
代わりに誰かを傷付けてきた。
それは今も変わらない、
あたしの悪い癖だね。
:06/05/30 23:00 :V703SH :vYkyxf/c
#179 [ゆり]
部屋に入ると携帯が鳴った。
ピリリリリッピリリリリッ
着信:稲葉隼人
ピッ
「…はい」
「あ、ゆりちゃん?」
「…うん、どうしたの?」
「会いたいんだけど…」
なんか様子がおかしいのは分かった。
声が細く震えてたから。
:06/05/30 23:04 :V703SH :vYkyxf/c
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