〇ニ番目の四季〇
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#201 [ゆり]
ウーロンを取ってもらい
隼人はコーラを飲みながらまた隣に座った。
それと同時に
あたしはずっと気になってた事を聞いた。
「今日どうしたの?」
「え…あぁ…別に」
視線を落として気まずそうな横顔を見て
女関係だな、と思った。
「そっか…」
それ以上聞くのはやめた。
あたしも辛いから。
:06/05/31 19:32 :V703SH :SVEbQfnA
#202 [ゆり]
すると話題を変えるように隼人が口を開いた。
「ゆりちゃんは?先輩とどうなの?」
高橋さんの話になっても
動揺しなかった。
自分で思ってるよりずっと
ケジメは付いてたみたいだ。
「今日、もう会わないって言ったよ」
:06/05/31 19:39 :V703SH :SVEbQfnA
#203 [ひLI]
なンかねえ-
ゆりチャンの文章読ンでるとその絡みとかが
頭のでポワー…ンて
自然と思LI浮かぶと
すごLIねえ-ッて思うよ
最初から最後まで
一気に読ンぢやLIたLI
:06/05/31 19:41 :N901iC :epfGqGAg
#204 [ゆり]
ひいサン☆ほんとにィー!?(*≧□≦*)
なんか説明不足のとこが多いで分かりにくぃかな…って思ってたァ。いつも読んでくれてほんとありがとォッ♪
:06/05/31 20:50 :V703SH :SVEbQfnA
#205 [ゆり]
「えッ?」
隼人は驚いて少しコーラを拭いた。
あたしは笑った。
「いや笑い事じゃないから…で、どうなったの?」
「ん〜押し倒されたりしたけど、最後までは出来なかったの。」
あたしは言わなくてイイ様な事まで話していた。
隠したりしたくなかったから、
あえて言葉は選ばなかったんだ。
:06/05/31 20:55 :V703SH :SVEbQfnA
#206 [ゆり]
隼人は戸惑った様に聞いた。
「…なんで出来なかったの?」
あたしは即答した。
「先輩のえりあしが稲葉くんに見えたから」
ほんと、えりあしが全て気付かせてくれたんだもん。
先輩に被る程、隼人の存在はあたしの中で大きくなってたんだよ。
:06/05/31 21:15 :V703SH :SVEbQfnA
#207 [ゆり]
意味がわからん、みたいな顔をするから
とりあえず説明した。
だけど
隼人が好きとは言えなくて
「あたしもよくわかんない」って言葉で
気持ちを濁した。
けど隼人にだけは軽く見られたくなかった。
「でも…なんとも思ってない人とホテルなんて入らないよ」
あたしは少し笑って言った。
:06/05/31 21:22 :V703SH :SVEbQfnA
#208 [ゆり]
目が合った。
隼人は持っていたコーラを机に置いた。
あたしはその手を目で追った。
缶を置いた手はあたしの肩に回って、抱き寄せられた。
身体が触れる。
あたしは内心ドキドキで、
だけど唇が触れた瞬間
スイッチが入った。
:06/05/31 21:49 :V703SH :SVEbQfnA
#209 [ゆり]
キスをして
唇を離す。
隼人の手が少し震えてるのが分かった。
緊張した息遣いがめちゃくちゃ意外だった。
「ドキドキしてるね(笑」
隼人の胸に右手を当てて言うと
「ゆりちゃんってSなの?笑」
と言われたのを覚えてる。
「ん〜どーだろ笑」
そう言って今度はあたしからキスをした。
:06/05/31 21:53 :V703SH :SVEbQfnA
#210 [ゆり]
首に手を回して、
さっきまでの距離感を埋めるみたいに
唇を重ねた。
いつの間にか見てた番組も終わってた。
隼人はあたしの腰に回した手を延ばして
テレビを消した。
無音の部屋に
荒い息がやけに響いて聞こえた。
:06/05/31 21:58 :V703SH :SVEbQfnA
#211 [ゆり]
「こっち…」
隼人は呟く様にそう言って
あたしの手を優しく引いてベッドに連れて行った。
キスをしながら
髪や身体に触れる指先にいちいち反応する。
まだ少し濡れてる髪から
シャンプーの香りがする。
急に隼人の手が止まった。
:06/05/31 22:06 :V703SH :SVEbQfnA
#212 [ゆり]
「やべー…めっちゃ緊張する…」
隼人は手で顔を隠して言った。
その姿でやられた。
あんた可愛過ぎだよ。
「アハハ大丈夫?」
あたしはバスローブの襟元を掴み
上半身を起こして聞いた。
:06/05/31 22:10 :V703SH :SVEbQfnA
#213 [ゆり]
「だってゆりちゃんだよ?…どうしよう」
ブツブツ言い続ける隼人。
「じゃあ電気消そ!あたしも恥ずかしいし」
まるで初体験の二人
みたいな会話をしてた。
「ごめん…俺まじ情けねーじゃん」
「アハハ!大丈夫ッそんな反応あたしは嬉しい!」
:06/05/31 22:15 :V703SH :SVEbQfnA
#214 [ゆり]
電気を消して
枕元の薄暗い電気だけを付けた。
あたしはベッドの上で正座をしてる隼人にキスをした。
攻めない優しいキス。
「お前キス上手いな…」
隼人はしみじみと呟いて
押し倒しながらあたしのバスローブを脱がせた。
:06/05/31 22:22 :V703SH :SVEbQfnA
#215 [ゆり]
あたしは出会った時から隼人の手が大好きだった。
黒くて指が長くて血管が程よく浮いてて
手フェチのあたしのストライクの手。笑
その手に触られてるって思うだけで
かなりやばかった。
でも入れる直前
極度の緊張で隼人が萎えた。笑
:06/05/31 22:26 :V703SH :SVEbQfnA
#216 [ゆり]
「やべ!ちょっと待ってッ笑」
「あはは!!まじウケるし!さっきまでの元気はどこへ?」
「頑張れ俺!!」
めちゃくちゃ面白かった。
ムードはゼロだけど、なんか愛が溢れてる感じがしたんだ。
まぁそれから無事にひとつになれて
二人の初えっちは成功。笑
:06/05/31 22:31 :V703SH :SVEbQfnA
#217 [ゆり]
隼人の腕枕で横になる。
なんかこんな穏やかな気分は初めて。
いつも心は満たされなかったのに。
愛して愛される幸せって
こんな気持ちを言うのかな。
:06/05/31 22:35 :V703SH :SVEbQfnA
#218 [ゆり]
あの時
あんたがいきなり真顔で言った言葉、
今も忘れてないよ。
「生まれ変わってもまた
お前の事、好きになると思う。」
恥ずかしくて
茶化してごまかしちゃったけど
本当はとても嬉しかった。
:06/05/31 22:38 :V703SH :SVEbQfnA
#219 [ゆり]
付き合い始めた6月から
あたし達は学校でも放課後でも
毎日ずっと一緒にいた。
世間で言うラブラブってやつ。
乙女チックな響きに寒気するけど
ラブラブだった。
でも喧嘩もかなり多かった。
:06/05/31 22:43 :V703SH :SVEbQfnA
#220 [ゆり]
やっぱり遊び人だった男だから
女の子を目で追う。
ミニスカとか
綺麗なお姉さんとか
大好物。
「あんた…また見てたでしょ?」
「見てねーって!!」
こんなくだらない内容でしょっちゅう喧嘩。
まぁあたしが一方的に不機嫌になってるだけだけど…
:06/05/31 22:47 :V703SH :SVEbQfnA
#221 [ゆり]
あたしと隼人の過去は違い過ぎて
たまに泣けるくらい辛くなる。
過去なのに。
気にしても意味ないって分かってるのに。
あたしこんなヤキモチ妬いた事ないのに。
「ごめんね、あたしが心狭いんだわ」
いつもこんな風に自分に言い聞かせてた。
:06/05/31 22:51 :V703SH :SVEbQfnA
#222 [ゆり]
そんなある日
生理が遅れてる事に気が付いた。
あたしは毎月ちゃんと決まった週に来るから
急に不安になった。
心辺りは一度だけあったから…
:06/05/31 22:54 :V703SH :SVEbQfnA
#223 [ひLI]
LIやあ
ッッ
(゚
゚
)
マヂ、ドキX02するッて
でもゆりチャンみたLIな
高橋サンの時みたLIな
相手を想う恋愛、
隼人クンのよお-な
愛し愛される恋愛…。
してみたLI
相手を想う気持ちッてのをゆりチャンの
小説読ンで
改めて気付かされた
ありがと(ー∀ー)
:06/05/31 23:37 :N901iC :epfGqGAg
#224 [あやぽん]
:06/06/01 01:28 :SH700i :Yk04/EkE
#225 [ゆり]
ひいサン☆あやぽんサン☆いつもありがとォ(*≧m≦*)読んでくれてほんと嬉しいわァ〜ッ☆
:06/06/01 06:20 :V703SH :c.8GcieI
#226 [ゆり]
あたしは隼人に遅れてる事を言う前に
いろいろ考えた。
もし出来てたら…
うちはお母さんが出てっちゃって、お父さんも仕事で居ないって家だったけど
学費は払ってもらってた。
だから学校はちゃんと卒業しなきゃいけないって気持ちが
常にあった。
:06/06/01 06:24 :V703SH :c.8GcieI
#227 [ゆり]
こんなちゃらんぽらんな外見だけど
成績も良かった。
だからかえって
妊娠して全てを失う事が怖い
と感じてしまった。
予定日から一週間過ぎた頃
あたしは誰にも話せないまま学校を早退した。
:06/06/01 06:28 :V703SH :c.8GcieI
#228 [ゆり]
学校でもいつも一緒にいる隼人が
あたしが早退した事を気付かない訳ない。
学校から出て
とぼとぼ歩いていると携帯が振動した。
着信
隼人
一瞬ためらった。
すぐに言い訳を考えて
電話に出た。
「もしもし?」
「あ、ゆり?帰ったの?どうした?」
:06/06/01 06:33 :V703SH :c.8GcieI
#229 [ゆり]
「あ〜ちょっと体調悪くなっちゃってさァ」
演技混じった嘘をついた。
「まじで?大丈夫?」
「だいじょぶだよ〜帰って寝るわ」
「うん…気をつけて帰れよ」
そう言われて電話を切った。
電車とバスを乗り継いで家に帰った。
その間もずっと
妊娠の事を考えていた。
:06/06/01 06:40 :V703SH :c.8GcieI
#230 [ゆり]
おろす事になるのかな…
産んだとしても
赤ちゃんが幸せになれないとか
言うつもりは全くない。
隼人と二人なら
幸せなんて簡単に見せてあげられるって
思うから。
だけど
じゃあ隼人は?
幸せ感じられる?
:06/06/01 06:44 :V703SH :c.8GcieI
#231 [ゆり]
あたしは泣いてた。
なんで涙が出るって
自分が情けなくて
ズルくて
無力だから。
誰かの為って言いながら
結局自分の為。
やる事やって
責任取れないなんて
ありえないよ。
:06/06/01 06:47 :V703SH :c.8GcieI
#232 [ゆり]
携帯が鳴った。
隼人だ。
涙を拭いて
咳ばらいで声を整えた。
「もしもし」
「家着いた?大丈夫?」
「うん着いたよ〜大丈夫だからそんな心配しんで(笑」
「だって心配だもん…」
「女の子みたいに言うなよ笑
ありがと!まじ大丈夫だから。もうすぐ講義始まるでしょ?」
あたしは時計をチラ見して言った。
:06/06/01 06:53 :V703SH :c.8GcieI
#233 [ゆり]
てっきりそれで終わると思った。
でも隼人は続けた。
「…お前生理きた?」
正直めちゃくちゃびっくりした。
「なんで…?」
「だって今月腹痛いとか言わねーじゃん」
あたしは生理痛がキツイから毎月痛い痛い悶えてた。
その度隼人は腰さすってくれたり
バック持ってくれたりしてた。
:06/06/01 06:58 :V703SH :c.8GcieI
#234 [ゆり]
「きてねーんだろ?」
隼人は少し怒った声になった。
あたしはまた泣いていた。
「ゆり?」
涙で言葉が出ない。
だって
どうしたらいいのか分からない。
「お前泣いてんの?なんで俺に言わねーんだよ!」
珍しく隼人が声を荒げた。
:06/06/01 07:02 :V703SH :c.8GcieI
#235 [ゆり]
「…ごめん…」
やっと出た言葉がこれだった。
あたしは電話を切った。
ベッドに潜り込んで泣いた。
なんでもっと上手に
生きられないんだろ。
:06/06/01 07:05 :V703SH :c.8GcieI
#236 [ゆり]
1時間半くらい経った頃
また携帯が鳴った。
隼人からのメールで
「出てきて」って内容だった。
あたしはどこに?と思いながら
階段を下りて外に出た。
汗だくの隼人がいた。
:06/06/01 07:08 :V703SH :c.8GcieI
#237 [ゆり]
泣き過ぎで頭がぼーっとしてる。
「隼人…もう秋だよ?」
あたしは真顔で言った。
「うるせーよ!笑
チャリで来たんだから仕方ねーだろ」
息が上がってた。
「学校からチャリで来たの?」
「うん、全力疾走で笑」
隼人は笑顔で顔を流れる汗を拭いた。
:06/06/01 07:12 :V703SH :c.8GcieI
#238 [ゆり]
「…なんでぇ?」
あたしはアホな子みたいに
首を傾げて聞いた。
全然頭が働かない。
「ゆりに会いたかったから」
隼人はまた笑顔でそう言い
あたしの手を握った。
「検査するやつ…検査薬っつーの? 買ってきたから。
出来るか?」
:06/06/01 07:16 :V703SH :c.8GcieI
#239 [ゆり]
検査薬…
その言葉でようやく頭が働き出した。
「恐い…」
あたしは俯いた。
握られる手に力が入る。
「やらないままでも不安なだけだろ?
俺待ってるから」
しばらく俯いて
あたしは頷いた。
「わかった…」
:06/06/01 07:19 :V703SH :c.8GcieI
#240 [ゆり]
自転車にかけてあった袋を外し
あたしに渡す。
中にはポカリとプリンとポッキーも入ってた。
「ちゃんと出来たらポッキー食わせてやるよ」
笑って隼人が言った。
「それ新商品の苺のやつ?絶対食べたい」
「じゃあ頑張れ!俺ここにいるからな」
優しく笑ってくれた隼人に後押しされて
あたしは家に入った。
:06/06/01 07:25 :V703SH :c.8GcieI
#241 [ゆり]
トイレに入って
箱を開けて
説明書を簡単に読んで
検査した。
何を祈る訳でもなく、
時間が過ぎるのを待った。
結果は
陰性。
妊娠してなかった。
:06/06/01 07:27 :V703SH :c.8GcieI
#242 [ゆり]
あたしは無言のまま
検査薬を袋に入れて
ごみ箱の奥の方につっこんで
家を出た。
外には落ち着かない様子で煙草を吸う隼人がいた。
あたしに気付き煙草を消す。
「ゆり!どうだった?ちゃんと出来たか?」
「…出来た。だからポッキー」
あたしは右手を出した。
その手を強く握って
「後だよバカ!結果は!?」
と言った。
:06/06/01 07:35 :V703SH :c.8GcieI
#243 [ゆり]
「妊娠してませんでした…
お騒がせしてごめんなさい」
あたしは頭を下げた。
隼人は気が抜けた顔を見せた。
「まじで?」
その後に両手であたしの手を握って
大きな溜め息を吐いて言った。
「ゆり…ごめんな…」
:06/06/01 07:39 :V703SH :c.8GcieI
#244 [ゆり]
「…なんで?」
「不安だったよな、もっと早く気付いてやれなくて
ほんとごめん」
「…隼人って優しいね」
あたしはしみじみ感じた。
2時間くらいかかる距離をチャリで走ってきてくれた。
検査薬買うのも
恥ずかしかっただろうな。
あたしが好きなチョコレートもちゃんと買ってきてくれて
本当に嬉しかった。
:06/06/01 07:45 :V703SH :c.8GcieI
#245 [ゆり]
「ゆり、体調大丈夫?」
「うん大丈夫!ありがとッ」
隼人は右手で自転車を引き
左手であたしの手を握って歩き出した。
「公園でポッキー食おうぜ」
「食おう食おうッ♪」
あたしが笑ってるのを見て
隼人も笑ってくれた。
:06/06/01 07:51 :V703SH :c.8GcieI
#246 [ゆり]
公園に着いて
ベンチの近くにチャリを止める。
「こっち綺麗だよ」
そう言って綺麗な方のベンチに座らせてくれる。
自然に出る優しさが
ほんと凄いなっていつも思う。
こんな優しさに慣れてしまわないように
「ありがとう」は忘れない。
:06/06/01 07:52 :V703SH :c.8GcieI
#247 [ゆり]
座ると隼人はポカリをがぶ飲み。
「飲んでれば良かったのに(笑」
「お前が辛い思いしてる時に
のんきにポカリなんて飲めないっしょ」
「いやいや子供産んでた訳じゃないんだから…笑」
隼人は少し視線を落とした。
:06/06/01 07:56 :V703SH :c.8GcieI
#248 [ゆり]
「俺さ〜ずっと考えてたんだけど
子供出来てたら学校辞めて働くつもりだったよ」
真剣な横顔が
すごく嬉しかった。
「ありがと…」
「俺まじでお前と結婚するって誓ったし!」
「…誰にだよ笑」
「自分に誓ったの!」
一生懸命な隼人が愛しくて
本当に優しい気持ちに包まれた。
少し冷えた秋の風が
とても温かく感じたんだ。
:06/06/01 08:02 :V703SH :c.8GcieI
#249 [ひLI]
隼人クン優しスギ
ゆりチャンもちゃンと
考えてて偉LI
なンか見てて
ドキX02
したり
1囚でニヤX02したり
自分怖LIンです`(・З・)笑
:06/06/01 13:05 :N901iC :feSxTEu.
#250 [ケン]
:06/06/01 13:19 :N900i :HDd5zafM
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