〇ニ番目の四季〇
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#206 [ゆり]
隼人は戸惑った様に聞いた。
「…なんで出来なかったの?」
あたしは即答した。
「先輩のえりあしが稲葉くんに見えたから」
ほんと、えりあしが全て気付かせてくれたんだもん。
先輩に被る程、隼人の存在はあたしの中で大きくなってたんだよ。
:06/05/31 21:15 :V703SH :SVEbQfnA
#207 [ゆり]
意味がわからん、みたいな顔をするから
とりあえず説明した。
だけど
隼人が好きとは言えなくて
「あたしもよくわかんない」って言葉で
気持ちを濁した。
けど隼人にだけは軽く見られたくなかった。
「でも…なんとも思ってない人とホテルなんて入らないよ」
あたしは少し笑って言った。
:06/05/31 21:22 :V703SH :SVEbQfnA
#208 [ゆり]
目が合った。
隼人は持っていたコーラを机に置いた。
あたしはその手を目で追った。
缶を置いた手はあたしの肩に回って、抱き寄せられた。
身体が触れる。
あたしは内心ドキドキで、
だけど唇が触れた瞬間
スイッチが入った。
:06/05/31 21:49 :V703SH :SVEbQfnA
#209 [ゆり]
キスをして
唇を離す。
隼人の手が少し震えてるのが分かった。
緊張した息遣いがめちゃくちゃ意外だった。
「ドキドキしてるね(笑」
隼人の胸に右手を当てて言うと
「ゆりちゃんってSなの?笑」
と言われたのを覚えてる。
「ん〜どーだろ笑」
そう言って今度はあたしからキスをした。
:06/05/31 21:53 :V703SH :SVEbQfnA
#210 [ゆり]
首に手を回して、
さっきまでの距離感を埋めるみたいに
唇を重ねた。
いつの間にか見てた番組も終わってた。
隼人はあたしの腰に回した手を延ばして
テレビを消した。
無音の部屋に
荒い息がやけに響いて聞こえた。
:06/05/31 21:58 :V703SH :SVEbQfnA
#211 [ゆり]
「こっち…」
隼人は呟く様にそう言って
あたしの手を優しく引いてベッドに連れて行った。
キスをしながら
髪や身体に触れる指先にいちいち反応する。
まだ少し濡れてる髪から
シャンプーの香りがする。
急に隼人の手が止まった。
:06/05/31 22:06 :V703SH :SVEbQfnA
#212 [ゆり]
「やべー…めっちゃ緊張する…」
隼人は手で顔を隠して言った。
その姿でやられた。
あんた可愛過ぎだよ。
「アハハ大丈夫?」
あたしはバスローブの襟元を掴み
上半身を起こして聞いた。
:06/05/31 22:10 :V703SH :SVEbQfnA
#213 [ゆり]
「だってゆりちゃんだよ?…どうしよう」
ブツブツ言い続ける隼人。
「じゃあ電気消そ!あたしも恥ずかしいし」
まるで初体験の二人
みたいな会話をしてた。
「ごめん…俺まじ情けねーじゃん」
「アハハ!大丈夫ッそんな反応あたしは嬉しい!」
:06/05/31 22:15 :V703SH :SVEbQfnA
#214 [ゆり]
電気を消して
枕元の薄暗い電気だけを付けた。
あたしはベッドの上で正座をしてる隼人にキスをした。
攻めない優しいキス。
「お前キス上手いな…」
隼人はしみじみと呟いて
押し倒しながらあたしのバスローブを脱がせた。
:06/05/31 22:22 :V703SH :SVEbQfnA
#215 [ゆり]
あたしは出会った時から隼人の手が大好きだった。
黒くて指が長くて血管が程よく浮いてて
手フェチのあたしのストライクの手。笑
その手に触られてるって思うだけで
かなりやばかった。
でも入れる直前
極度の緊張で隼人が萎えた。笑
:06/05/31 22:26 :V703SH :SVEbQfnA
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