空っぽの心
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#1 [奈々] 07/11/11 19:57
―‐2007年4月7日
今日から大学生。
そして彼と出会った日。
#568 [奈々]
そういう意味だったんだね。
忘れてたよ。
大樹さんは本音が言えない人。
言葉をそのまま受け取ったらいけないんだ。
もっとその言葉の意味を、彼の性格をわかってあげなきゃいけなかったんだ。
私は何も言えずにそのままじっとしてるしか出来なかった。
:09/08/15 22:43
:PC
:iNqTpmcU
#569 [奈々]
頭の中で1月の彼のセリフが何度もリピートしていた。
気付けば大樹さんは隣にいなくて直樹さんが戻ってきていた。
『どした?大樹と何かあった?』
「いや…大阪行くのわたし知らなくて今聞いたんです。
びっくりですよ。
当たり前に近くにいるんだと思ってました。
この前言われたんです。
俺はもういなくなるから忘れてくれって。。」
『アイツそんなこと言ったのか…
でも大樹なりのケジメなんだと思うよ?
わかってやれよ。』
:09/08/15 22:47
:PC
:iNqTpmcU
#570 [奈々]
「わかりたくなんかないですよ。
あんな自分勝手な人。
結局大事なことは何一つ言ってくれなくて、いつの曖昧で、いつも冗談でごまかして…
最後までこんなのってありですか?」
『奈々ちゃん…。
でもさ、そんな大樹が好きなんだろ?
だからずっと思い続けてきたんじゃねーの?
そんな風に悪く言うなよ。』
:09/08/15 22:53
:PC
:iNqTpmcU
#571 [奈々]
直樹さんに言われて本当にその通りだと思った。
わたしはそんな大樹さんだから好きになったんだ。
忘れてた。
本当の気持ち。
他に何もいらないくらい好きだった純粋な気持ちはどこにいっちゃったんだろう…
2年っていう時間は、近すぎた距離は、当たり前の日々は気持ちを変えさせる。
当たり前だなんて思わないで。
近くにいれることは幸せなこと。
言い合える距離は幸せなこと。
:09/08/15 23:09
:PC
:iNqTpmcU
#572 [奈々]
「そう…ですね。
ありがとうございます。」
もうそろそろ3次会も終わりの時間。
トイレに行って出てくると大樹さんがいた。
「こっち女の子用だけど?笑」
『ちょっと来て』
腕を掴まれて個室にいれられた。
「ちょっ、なに!?」
抱きしめられたと思ったらキスされた。
いつものパターン。
でも今日は、この時は
嫌じゃなかったよ。
だってわかるから。
精一杯だって伝わってくるから。
泣いちゃうのは大樹さんの気持ちが伝わってくるからで、決して悲しいからじゃない。
嬉し泣きでもないけど…
止まらない。
:09/08/15 23:15
:PC
:iNqTpmcU
#573 [奈々]
キスをやめると優しく抱きしめてくれた。
泣き止むのを待ってくれた。
言葉なんていらない。
何事もなかったようにトイレから出るともうみんなは外に出ていて、先輩とお別れをしていた。
地元に帰る人もいるからもう本当にも会えない人もいる。
そんな中、友達がわたしを大樹さんのトコロに連れて行ってくれた。
自分ひとりでは行けなかった。
ありがとう。
勇気をくれてありがとう。
:09/08/15 23:18
:PC
:iNqTpmcU
#574 [奈々]
「大樹さん。」
言いたい事伝えなくちゃ。
これが本当に最後なんだから、
頑張れ、わたし。
「あのね、わたし…
元気でね。」
:09/08/15 23:20
:PC
:iNqTpmcU
#575 [奈々]
「大阪に行っても元気でね。」
『…おう。
奈々も元気でな。』
最初、わたしを見ていなかった目線も今では真っ直ぐに見つめてくれた。
泣きそうな悲しそうな大樹さんの顔を見てるとわたしまで泣きそうになった。
でも逆だったのかな?
わたしの精一杯の笑顔は最初から泣きそうな顔だったのかな?
:09/08/15 23:23
:PC
:iNqTpmcU
#576 [奈々]
最後に握手をした。
この時の右手の感覚は今でも残ってるよ。
本当に本当に大好きだった。
初めて愛してると心の底から思えた人。
ずっと忘れないよ?
いっぱい泣いたけど幸せな日々は一生消えないよ。
ありがとう。
本当に大樹さんが好きでした。
:09/08/15 23:32
:PC
:iNqTpmcU
#577 [奈々]
もう一度出会えるなら、あの時からまた始めたい。
『ねぇ.タッチアップ知ってる?』
*完*
:09/08/15 23:32
:PC
:iNqTpmcU
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