色

どんな色でこの思いを表したらいい？

どんな形を描いたらいい？

私はいつからか絵に思いを吐き出してた。

何かに集中して、自分の気持ちを吐き出すんだ。

…でも…
今、描けない。

キレイな景色を描きたい。
でも描けない。

何だろうこの気持ち。
どう表したらいい？

唯一私の家族の姉さえ、私が成人になる事忘れてて(笑)、こんなもんだろって思ってて、当日まで実感わかなかった。

でも、華やかな同年の笑い声、姿を目の当たりにしたら何だか惨めになった。

３年前に地元から離れ、同棲始めて右も左も解らない。

ただ、家事とアルバイトの往復。

お金の管理もよく解らず、貯めずにただ何となく生活してた。

先なんて見えなかった。

あの時は母から逃げる事、新しい生活に慣れる事にイッパイイッパイだった。

新しいアパートの事も、家族には相談しなかった。

父はすでに居なかったし、姉は恋愛中毒で(笑)私の相談には乗ってくれなかったから。

後悔したくないけど、正直自分がもっと色々と経験を積んでればヨカッタと思った。

結局よく解らないまま、あまり好きでもない人と同棲した。

私の稼いだ金を利用する母と居るよりイイと思ってた。

母と居る時は、収入のほとんどはなくなってた。

私の収入がなくなる代わりに母の服や靴は増えていった。

母はその頃、働いてなかった。
本人はヘルニアと言ってたから仕方ないと思ってたが、ホントは嘘だった事が後になって知った。

同棲始めた時、私は１７歳、同棲相手は一回り上。

だから頼りにしてしまってた。
大人の男だからと思ってた。

私は家事して、余った時間働いて、少しでも貯金。
それでいいと思ってた。

でも甘い考えだった。

金銭感覚がだらしない人だった。

結婚してる訳でもないし、収入は明らかに相手の方が、何倍もあった。

だから私は口出ししなかったし、貰ってる金額も大体しか聞かなかった。

でも私を知ってる唯一の人。
私の家族の闇も知ってる唯一の人。

知ってて受け入れてくれた人。
私の避難場所になってくれた人。

必要だったな人。

でも全部を見せる事はできなかった。

いつか離れてく気がしてた。

昔から何か不満など言えば、母は私を殴って罵ったりしてきた。
だから植え付けられてた。

自分の意思を言えなくなってた。

ただ何となく、その場の状況に流されてた。

ただ流れてくだけ。

それでも生きてるだけマシと思ってた。

生きてれば、楽しい事も辛い事も味わえる。

だからイイと思ってた。