恋バナ

｢そらっ!!待ったぁ？｣

そう言ってニカっと笑いかけられたときにはもう､恋をしていたのかもしれない…

｢将くん…どうしたん｣

｢なんかめっっちゃそらに会いたくなってん。時間大丈夫やったら飯でも行かへん？｣

私は迷わず車に乗り込んだ

車の中では自分が何を言ってるのか分からないくらい､ドキドキしていた。
将くんはと言うと一人でひたすらしゃべり続けてた(笑)

｢そら～何ぼぉーっとしてるん？調子悪いか？｣

って何回聞かれたことか…

ご飯に行っても将くんのテンションは高くて､店員さんにまで絡む始末(笑)

でも私たち二人は
ずーっと笑ってた

帰り際
将くんはあの笑顔で

｢明日も会いたい｣

って言ってきた。

私はこの笑顔に本当弱いんだ。笑顔を見るたびに
ドキドキする
好きになっていく気がする

明日も会える！
そう思うだけで心が弾んだ。

明日はバイトもない。
将くんは仕事が終わってから迎えに来るっていってた。

何着よう？
髪はどうしよう？

そんなことばかりが頭の中をぐるぐる回ってなかなか寝付けなかった。

次の朝………
７時にセットしておいた目覚ましの大きな音で目が覚めた。

結局眠りについたのは５時前だと思われる。

眠っっっ……

だけど今日は将くんと会える!そう思うだけで､だるい学校にも進んで行く気になれた。

何よりアヤにこの話を聞いて欲しかった。おもいっきりノロケたかった(笑)

いつもより化粧にも気合いが入る。念入りに化粧を済ませ､髪も巻いて

｢いってきますっ｣

誰もいない家に向かっておもいっきり叫んでみた。

うちは母子家庭で
母はスナックのママ。
母は男の家で寝泊まりしているようで、ほとんど家にはいなかった。

だらしない母親だけど
女手ひとつで私をここまで育て､学校に行かせてくれている。それだけで十分だった

兄弟はお兄がひとり。
お兄は中学卒業後､就職をし､寮で暮らしていたので､私は一人暮らしをしているようなもんだった。

教室に入るとアヤはもう来ていた。そのままアヤを屋上に誘い､私のノロケ話が始まった。

やっぱりアヤの意見は聞いておかないとね

一部始終話し終えると
アヤは

｢ええやん？少なくとも前の男よりは。頑張ってみたら？ってかもう両思いか!!あんまりノロケてばっかりおったら､しばくで！｣

とかなんとか言いながら笑った