先生愛してる

俺がいなくなっても
代わりの人がすぐに
見つけられて
なんの変わりない日常が
続くんだよって
あなたが言ったことば

ほんとにそう
みんな名前さえも口にしない

でもあたしは
毎日毎日思い出してるよ
暮らしが変わったよ
世界が変わったよ

ただひとつ変わらない本物は
あたしがあなたを
まだ好きなことだけ

(1).

好きって
気付いたの

少し薄暗い廊下
虚ろな目で後ろ姿見てたら
ドキドキした
もうこれは恋だと思った

いけない恋って
思わなかった
全然いけるって思った

あたしはその時高1で
あの人は生物の担当だった
32歳と16歳
あたしの倍｡
特に気にすることでも
ないって思った

(2).
あたしは
学校では可愛いって
言われてるくらいの
どんなとこにでもいるような
少し目立つ女の子だった
今まで
彼氏や好きな男の人は
年上の人ばかりで
願えば付き合えたから
図に乗っていた
馬鹿な女だったから
あなたを好きに
なってしまった
今思えば
このときに
やめておけば良かった

こんなに辛い想いなら
いらない

頑張って下さいp(^-^)q
応援しますヽ(^∀^)/

(３).
｢せんせいっ!｣

｢はい､何？｣
｢せんせいは
彼女いるんですか？｣
あたしの在り来たりな言葉に
あなたは呆れたように
｢いません､独りです｣
と笑顔で答えた

｢じゃあ奈々
先生の彼女なるよ!｣
いっぱいいっぱいの
笑顔で先生を
下から見つめると
また少し呆れた笑顔で
プリントに目を戻した

｢無視？｣
のぞき込むと
｢どこが分からないの？｣
って｡

好きだと思った

この煙草の匂い
手の平
柔らかそうな髪
冷たい表情
あたしひとりのものにしたい
でもまだこの人は
あたしを見ていない