生きてきた3分の1
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#1 [主] 09/01/05 01:52
 

年が明け
独り部屋の暗闇で
カウントライブを
私は見ていた
ただ、ぼんやりと


悲しさなんてなかった
これっぽっちも

携帯の画面見るたび
落胆するだけだった

#47 [主]
 

「年明け早々大変だね」


レジを打ちながら

「仕事ですから」

と、無愛想な顔で
捺川が言った


「うわっ…失礼な店員」


そう言うと
捺川が顔を上げ私を見た

⏰:09/01/05 05:44 📱:D904i 🆔:rSce32kw


#48 [主]
 
目があった

その途端
ドキッとして
目のやり場に困った


「なんだよ?」

「…………別に」

⏰:09/01/05 05:56 📱:D904i 🆔:rSce32kw


#49 [主]
 

その後は無言で
お金を払って


母が買い物ほったらかして2階の本屋で立ち読みしている所まで
私は走っていった


「あら、買い物
早かったわね」

「あのさ…お母さん
バイトって何歳からだっけ?」

⏰:09/01/05 05:59 📱:D904i 🆔:rSce32kw


#50 [主]
 

捺川の奴
普通、中学生がバイトだなんてー!!!


頭の中がヒスパニック状態の私は母に買い物袋を突きつけ


再び階段を下って
捺川がいたレジへ向かった


「捺川っー!!」

⏰:09/01/05 06:06 📱:D904i 🆔:rSce32kw


#51 [主]
 

あの時の顔は
きっと一番悲惨な顔だったと思う


でも、人間
我を忘れるときって
あるんだなって
この時学びました


「ああ、ここ俺の家みたいなもんだから
バイトって言っても
手伝いって言うのかな?まあ、正月だけだよ
学校には……秘密だけど」

⏰:09/01/05 06:11 📱:D904i 🆔:rSce32kw


#52 [主]
 

「そ、そうなんだ」


あとは
何もなかったように
捺川も私も
年が明けてからは
その事については
触れなかった


ただ、捺川の家の事情を
私はまだその時知らなかった

⏰:09/01/05 06:14 📱:D904i 🆔:rSce32kw


#53 [主]
 

冬の冷たい寒さが増すと
好きな人の事を
どんどん好きになっていく気持ちと
抑えられなくなってくる気持ちが強くなっていくのが分かった


もっと近づきたくて
もっと話したくて


彼にとって
私は特別な存在に
なりたかった

⏰:09/01/05 06:24 📱:D904i 🆔:rSce32kw


#54 [主]
 
席替えをしたら
席が離れて


話すきっかけも
話すタイミングも
なくなってしまった


掃除場所はあのままだけど
どんどん、好きになる程

どんどん、離れていくのを感じた
あの頃の幼い私

⏰:09/01/05 06:30 📱:D904i 🆔:rSce32kw


#55 [主]
 



馬鹿な私
本当に馬鹿だった


捺川の事が本当に好きなら一番大切な事を
まず先に知った方が良かったんだ



「えー?捺川に
告白するの?」

⏰:09/01/05 06:35 📱:D904i 🆔:rSce32kw


#56 [我輩は匿名である]
読みやすいよ!がんばって更新お願いします!!

⏰:10/01/07 11:49 📱:PC 🆔:iW2/gJjw


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