僕の声

優しいなぁ･･｡
そう思った

ひさびさに人に優しくされた瞬間だったから
顔がニヤけそうになったのを必死でこらえた｡

嬉しかった

みんなが男扱いする中で
女の子扱いしてくれた｡

自転車で疲れてきたから
息が上がってたのを
恥ずかしさがうまれて
必死でこらえた｡

この人の目には私が
女の子でうつってるんだ!!
そうなぜか思った｡

移動場所に着くと
シンゴに｢おつ

｣と言われた｡

みみ｢おつ

じゃねーし!!｣

それからまたその場で語りだした｡

考え事をしていてボーっとしていると
またゆうきが声をかけてくれた｡

ゆうき｢ひまじゃない？｣
みみ　｢ひまじゃないよー｣
ゆうき｢なら良かった｡｣

ゆうきに惚れるのに
時間はかからなかった･･

ゆうきとたくやは中学を卒業してから
ちゃんと職についていた為
朝が早いという事で
今日はココで解散する事になった｡

学生だったショウ達は
まだ遊ぶと言っていたが
私は親友と遊ぶため
地元に帰ることにした｡

｢おつ～

｣で始まり
｢おつ～

｣で終わる

みんな｢おつ～

｣

私はまた原付を走らせた｡

親友の家の前に着き
携帯電話でワン呼すると
親友は２Ｆの自分の部屋の窓から
顔を見せて今から降りると
手で合図をした｡

(ワン呼＝又は､ワンｷﾞﾘとも言う｡ワンコールで電話を切ること｡)

数分後､部屋の電気は消え
親友が手をふってこっちにきた｡

親友の家は厳しくて
夜に家を出るのを親に見つかると
ワヤ(厄介)な事になるため
そおぉ～っと出てくる｡

親友の名前は"かな"
アダ名は某雑誌モデルからとって
"かぁ～たん"と呼んでいた｡
かぁ～たんに顔が似ていたから
･･だった気がする(･▽･)ﾉ

かぁ～たんも私と同じ
学校に行ってなくて
仕事もしていない｡

その頃はニートっていう
言葉がなかった｡

プータロー同士って事で
仲がよくなった｡

とりあえずカナの家の前は
危ないので地元の駅に
２ケツで移動した｡

みみ｢かぁ～たん

今日なにする？｣

かな｢うーん･･なんかないの？｣

うちらはよくその時思いついた事をして
バカばっかやって遊んでいた｡

みみ｢･･おもいついたよー

｣

かな｢なに？なにー？｣

私は駅前のコンビニで
しゃぼん玉を買った｡

かな｢いいねー

ひさびさにやると楽しいよねー

｣

みみ｢え？しゃぼん玉なんかやらんし

｣

かな｢･･え？｣

私は駅の自転車置き場に行き放置してある自転車にしゃぼん玉の液を全部かけた｡

かなはそれを見て笑った

かな｢おまえ､なにしてんだよー

｣

こんなくだらない事を
いつも繰り返して笑った｡

かな｢次は次は～？｣

みみ｢次はアレをパクる!｣

駅前の某ハンバーガーショップの垂れ幕をパクって部屋に持って帰り飾った｡

だんだん空が明るくなってきたので解散する事にした｡

太陽の光を浴びると溶けるわ～とか意味のわかんない事言って笑い合ってた｡

朝帰り･･

みんなが行動を開始する時間に寝る｡
こんな毎日が楽しくてしょうがなかった｡

親の声なんて聞こえてこなかった｡
てゆうか聞きたくなかった｡

パパは考えが昔の頑固オヤジで凄い厳しかった｡
ママは気づいた頃にはスナックで働き家にいなかった｡
兄は悪い事をしたから年少にいた｡
兄の嫁は兄を待ち続け家に兄との間にできたガキと住んでた｡
弟はまだ小学生でかわいく純粋だった｡

家庭内のゴタゴタは常に兄が主役だった｡
兄の事で喧嘩をする親の声
兄の事で泣いている嫁の声
はっきり言ってうざかった

どうでもよかった｡

また外が暗くなってきた頃に私は起きて行動を開始する｡

携帯電話が新着メール１件をお知らせしていた｡

知らないアドレス･･･

｢ゆうきだよ(^^ゞわかる～？｣

この時はまだ他社の携帯同士では絵文字メールはできなかったからショックを受けたのを覚えてる｡

ゆうきはDoCoMoだった｡

私はau･･｡

でもメールが来たことに凄い喜んだ｡