人を嫌った犬の一生
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#31 [太郎]
ある日なぜか無償にゴンの事が気になり、友達とペットショップでゴンに似合いそうな首輪を買った。赤色でハートの柄。ゴンは雄だったが、やけにその首輪が似合いそうに感じた。
家に帰ってからゴンにつけてあげた。予想通りばっちり似合う。最初は新しくなった首輪に慣れなかったようだった。
それから間もなくして、またゴンが倒れた。それを聞いたのは倒れて2日たってからだった。
この前と同じように一時間後くらいにはまた普通に戻ったらしい。
:09/04/14 21:08
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:dDKpoZ0.
#32 [ぁき]
:09/04/14 22:01
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:RYDqvBm2
#33 [太郎]
こんな事が何回続いただろうか。
夏休みになった。友達と遊んで家に帰ると居間に中学校の担任教師と学年主任がいた。
「ここに座れ。」
担任教師がいつもにない真面目な顔で言った。お母さんもいる。
俺は訳が分からぬまま、言われた通りそこに座った。
「早速やけど、お前、夏休みの間今いる友達と離れてみらんか?」
学年主任が言った。
:09/04/14 22:29
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#34 [太郎]
「は?意味わからんのやけど…」
俺は言ってる意味が理解できなかった。
「今お前のお母さんとも話してたんだが、夏休みの間どこか遠くに行って今の友達と距離をおいてみろ。今のままじゃお前は立ち直れなくなるぞ。」
なんで俺だけ?と思った。
それを鵜呑みに聞くお母さん。それを俺に話す時には、もう沖縄に一ヶ月間行く事は決定していた。
翌朝、心の整理もつかないまま出発。
:09/04/14 23:10
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#35 [太郎]
出発の時、ゴンには何か分かっているみたいだった。やけにくっついてきて、悲しそうな表情をしていたのを覚えてる。
「ゴン、俺は一ヶ月くらい出掛けるけど元気でおれよ。」
確かそんな事を言っただろう。ゴンは、駐車場から出る俺が乗った車にずっと吠えていた。
でも俺には、ゴンの悲しそうな表情より、友達と離れる事の方が悲しかった。
この頃、ゴンは九歳だった。俺はゴンがいる事が当たり前になり、撫でてあげる回数も減っていたと思う。
:09/04/14 23:17
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#36 [太郎]
一ヶ月たった。沖縄を出て、俺が帰りついたのは、今まで住んでいた家ではなかった。
俺が家にいなかった間、お父さんとお兄ちゃんで引っ越しをしていた。
引っ越しをする、と初めて聞いたのも決定してからだった。
知らない家。ゴンは狭い庭に繋がれていた。一ヶ月ぶりの再開にゴンは尻尾を大きく振った。
しかし、俺は納得できなかった。今までいた学校にサヨナラも言えず転校させられた事、一ヶ月だけと言っておきながら……と、恨みはつのっていった。
この家庭で俺の味方はゴンだけだと本気で思った。
:09/04/14 23:26
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#37 [太郎]
俺は家に引きこもった。新しい中学校にも2日で行かなくなった。「何で俺が…」 今思えば、あの時の俺はおかしかった。
毎日家の中で暇を持て余した俺は、ゴンと遊ぶのが楽しみになった。
この頃のゴンは、急に倒れる事もなくなり元気だった。家の様子をうかがうのも相変わらずだった。
今まで家出やらで撫でてあげなかった分、いっぱい遊んだ。
新しい土地に友達もできなかった俺の心のより所は、ゴン意外の何者でもなかった。
ゴンが居なくなるなんて…考えるだけで涙が出た。
:09/04/14 23:33
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#38 [太郎]
相変わらず我が家はゴタゴタ続き。両親の喧嘩は毎日になった。そんな怒号飛び交う家の庭で、俺はゴンと遊んでいた。
高校にも行かなかった。別に行きたい高校もなかったから、と理由をつけたが、めんどくさかっただけだ。
ある日、ゴンがまた倒れた。前の家でもあった倒れ方。また発作が出だした。
ここからゴンの異変は大きくなっていく……
:09/04/14 23:39
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:dDKpoZ0.
#39 [太郎]
一つ目の異変。
倒れてから数日たったある日、夜中急に庭からゴンの「クゥーンクゥーン」という悲しそうな鳴き声がした。
言ってみるとゴンは尻尾を巻き、こっちを見ていた。周りを見ても何事もなさそうなので、家に戻ると、また「クゥーンクゥーン」と鳴く。
たまに「ワンッ」と大きく吠えた。夜中とゆう事もあって近所迷惑になるだろうと思い、その夜は玄関に入れてあげる事にした。
翌日の夜、またゴンの鳴き声が。その日も玄関で寝かせた。
:09/04/15 00:26
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:NTagMB.Q
#40 [太郎]
次の日も、またその次の日も。ゴンは夜を怖がるようになった。
「ゴン、お前臆病になったな!」
と笑いながら俺は言った。
ゴンは変な表情をした。まるで俺の言ってる事が分かるように。
それから、我が家の夜の玄関はゴンの縄張りになった。ゴンは玄関でも聞き耳をたてていた。
それから少ししてだった。
:09/04/15 00:29
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