18cry
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#1 [直◆JUN.OSNv1c] 09/05/29 07:33
今までの人生を書いていきます。

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毎日が無音だった。
くだらなくて馬鹿馬鹿しくて無意味で哀しくて。


本当の愛ってどんなのかわかんなくて。そんな事思う私は、愛なんて口にしちゃいけないんだ。

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#69 [直]
母に会いたくなった。とぼとぼと家路を歩いた。
頬に伝う涙にしたたかに当たる風は切なさを生み出す。
家の前に着いた。
父が帰ってきていない。母が祖父から連絡を受けていたのか、家から出てきた。私は寒気がした。
母はこんな肝心な時に私を守ってくれない。
母の発した言葉は
「一緒に死のう。」


あの時、母は確かに泣いていた。

⏰:09/09/04 21:17 📱:SO903i 🆔:MWJkQnsw


#70 [直]
母は走りだした。その先には車道。私は全速力で追いかけた。歩道から少し出たところで捕まえた。母はなりふり構わず車に突っ込もうとする。まだ薄暗い青い夕方に、私は冷静になるしかなかった。

⏰:09/09/04 21:18 📱:SO903i 🆔:MWJkQnsw


#71 [直]
母はいつも死にたがる。いつも一生懸命死のうとする。
そんなに辛い人生なら、いっそのこと神様も望みを叶えてあげてはどうだろうと思った。

私は何度も母を叩いた。
正気に戻って欲しかった。いっそのことこんな地獄の夢から覚めて、本当は幸せな現実が待ってるんじゃないかとさえ思った。
でもそんな願いさえ儚いシャボン玉の如く膨らんでは、割れた。
何度も何度も確かめても、現実は地獄だった。

⏰:09/09/04 21:19 📱:SO903i 🆔:MWJkQnsw


#72 [直]
父がちょうど帰ってきて母を家に連れて帰った。
母が寝たあと、私はリビングで放心状態だった。
父が寝室から出てきて
「切るの辞めれな。」
は、と左腕を見ると何本もの血の跡が酸化してもう茶色くなっていた。



誰もいなくなったリビングで、私は自分で包帯を巻いた。

⏰:09/09/04 21:19 📱:SO903i 🆔:MWJkQnsw


#73 [直]
もう私に居場所などない。残された所はもう一つしか無い。



本当の父親。

⏰:09/09/04 21:20 📱:SO903i 🆔:MWJkQnsw


#74 [我輩は匿名である]
>>63
なんでハンネ変えてんの?

⏰:09/09/04 21:44 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#75 [直]
>>74 主という意味です
煩わしかったですね(´・ω・)

⏰:09/09/04 21:53 📱:SO903i 🆔:MWJkQnsw


#76 [直◆JUN.OSNv1c]
トリップ戻しました(´∀`)
夜更新しますノシ

⏰:09/09/05 10:58 📱:SO903i 🆔:VTXl/p5c


#77 [直◆JUN.OSNv1c]
私は母親が昔から使ってる手帳を取り出して、本当の父親の名前を探した。
“木下”
見つけた。どうやら会社の番号だ。
私は思い切って携帯でその番号にかけた。

コールが繰り返される。何度も切りたくなる衝動に駆られた。

「はい。マルマス山内です。」

震える声を振り絞った。
「木下正昭さんはおられますか?娘なんですが。」

⏰:09/09/05 23:00 📱:SO903i 🆔:VTXl/p5c


#78 [直◆JUN.OSNv1c]
「…少しお待ち下さい。」
しばらく無音が続いた。また電話を切りたくなった。
今まで「死んだ」と聞かさていたが生きていた父親。本当は気付いていた。写真も何もかも捨てられ、顔も見たことのない父親。きっと優しくて頼れる。そう思っていた。
でもそれは所詮私が作りあげた虚像に過ぎなかったのだ。


「はい木下です。」
私の鼓動は跳ね上がった。とても澄んだ声だったのを覚えている。

⏰:09/09/05 23:00 📱:SO903i 🆔:VTXl/p5c


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