～過去.～

英「今帰ったら
もう終わりって事に
なるからな。
一緒に来るんか､
別れるんかどっちやねん｡」

疑われた事がショックで
さっきの苛立ちなんか､
忘れてた｡

「……行くから｡」

うちの知っとる
英治ぢゃなかった｡

それからも英治は会う度に
ピリピリしとった｡

うちとおる時だけじゃない｡
常にピリピリしとった｡

気付けば英治は
２４時間ドラッグきめとった｡

しらふの時がなかった｡
しらふじゃおれへんらしい｡

体が慣れて､
シャブキまっとるのに､
寝ようと思えば寝れるって
言ってた｡

薬に免疫が強くなリ
そこらの量じゃ
決まらんくなってた｡

いく量が半端なかった｡

お金も全部そこに
消えた｡

会社のお金にも
手つけて…

英治はいつのまにか
「金がない」が
口ぐせになっとった。

だんだん
マイナス思考になってった｡

うちはそんな英治
見たくなかった｡

冷たくされて

待って待って

でも戻って来てくれん｡

気まぐれに来たと
思えば自分が
したいようにして､
用だけすませて帰る｡

どれくらい続いたやろ｡

うちにとっては
辛い毎日やった｡

愛なんか全然
伝わらんかった｡

きっと無かったん
やと思う｡

それでも好きやった｡

でもある日

英治は家に来た｡

いつもと違うかった｡

入ってくるなリ､
抱きしめてきた｡

どれくらいぶりやろ…
嬉しいのと
びっくリしたので､
泣きそうになった｡

Ｈも全然違うかった｡

久しぶリに
愛を感じた｡

終わった後も､
色んな事話した｡

うちは嬉しいくて
気づいたら泣いてた｡

英「今までほったらかして
ごめんな。

ちえ…好きやで。」

夢かと思う程幸せやった。

ずっと待っとった｡