～過去.～

しばらく待ってから
玄関の横の窓から
外覗いた｡

誰もおら…

「びっくりした～！」

暗くて見えにくかったけど
玄関の前に英治がおった｡

びっくリしすぎたので
へんに焦った｡

「な､ななに？
どないしたん？」

英「開けて｡」

「なんでよ｡
忘れもん？」

英「いいから開けて｡」

「……あかん｡」

英治は鍵開けて
勝手に入ってきた｡

「なんよっ
てか鍵返して！」

うちの言葉無視して
寝室に入って､
ベットに寝転んだ｡

…わけわからん｡

英「今お前どう思っとん？」

いきなリ問い掛けられて､
ちょっと考えてから話た｡

「…トピした事で
嫌な思いさせたんは悪いけど､
だから裏切った言われても､
無理やし､許せんし､
うちの気持ちわ変わらん｡」

英治は黙ってベットに
俯せなったまま｡

「…どないしたん？」

英「ブリブリやねん｡」

「は？」

こいつこんな時まで
草吸ってブリって…

うちは一気にイライラした｡

でも俯せになっとる
英治の体はめっちゃ痩せてて､
前はぴったリやったＴシャツが､
ぶかぶかやった｡

見とって辛かった｡

うちの大好きやった人やのに､

優しかったのに｡

愛してくれたのに｡

今はただの薬中｡

うちのせいなんかな｡｡

この人が変わってもたんは､

うちのせいや｡

泣きそうになった｡
ばれんように
必死に堪えた｡

でも…

英「ちょお～
背中マッサージして～」

は？

あほちゃう？

あんたあたしのなによ｡

今まで泣きそうに
なった自分があほらしく
思えた｡

「なんで？」

英「なんでそんな急に
変われるん？」

「はい？
変えたんそっちやん」

英「い～から揉んで！」