$ 貢ぎちゃん「ユリサ」 $
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#1 [りぃ] 09/07/10 12:27


――ユリサ19歳、夏――

大好きなあの人が望むなら
どれだけでも貢ごう

そう決めたのは

誰にも負けたくなかったから。

彼にとって1番の女になって
優越感に浸りたかったの。


#392 [我輩は匿名である]
>>50-100

⏰:10/06/17 05:40 📱:W61SH 🆔:V7mcmulM


#393 [りぃ]

その日の午後、
私と萌はじゅん君達の楽屋に居た。

ライブハウスの楽屋は、
思っていたよりもだいぶ狭く、
壁は、これまでそこを使ってきた
バンドマン達による落書きで
ごちゃごちゃと埋め尽くされていた。

大きな鏡の前では、メンバーが順番に
メイクさんによって
顔と髪を仕上げてもらっている。

⏰:10/06/17 12:50 📱:SH03B 🆔:MV0UNhyE


#394 [りぃ]

「あ、また見っけ〜♪」

楽屋の真ん中にあるテーブルの脇に置かれた
パイプ椅子に座った翔君の膝の上に
いつのまにかちょこんと乗っかった萌が
翔君へ届いたファンレターを
勝手に開封しながら声をあげた。

その左手には、開封したばかりの封筒と
右手には一万円札が握られている。

⏰:10/06/17 12:57 📱:SH03B 🆔:MV0UNhyE


#395 [りぃ]

「マミ、19歳のフリーターさんから
 1万円ゲットでーす♪
 “翔さんを支えたいです。”だって〜」

萌は翔君の膝の上で
キャハハと楽しそうに笑いながら
その手紙の内容を読み上げ
一万円札を翔君の目の前にひらつかせた。

「お、ラッキー♪」

別のファンレターに目を通してた翔君は
手紙から視線を外し、萌の手から受け取った
一万円札を嬉しそうに財布へしまった。

⏰:10/06/17 13:06 📱:SH03B 🆔:MV0UNhyE


#396 [りぃ]

「はい、こっちは全部“普通の”手紙ね。」

萌が選別した貢ぎレターだけを別にして
手紙の束を翔君のほうへどっさり差し出した。

翔君はその手紙の束をちらりとも見ず
自身でも別の手紙に手早く目を通しながら
ぼそりと言った。


「じゃあ捨てといて。」

⏰:10/06/17 13:15 📱:SH03B 🆔:MV0UNhyE


#397 [りぃ]

「うん、おっけー♪」

何のためらいも無く手紙の束を
ごみ袋へ運ぼうと立ち上がった萌は、
ふと何かを思い出したように
小さく呟いて翔君を振り返った。

「あ、でも待って翔君。」

「んー?」

「これさ、捨てる前に写メ撮らなきゃ。
 一応ブログにお礼書いたほうが
 翔君の印象が良いでしょ?」

萌はいつもの何かを企むような笑顔で
翔君にそう言った。

⏰:10/06/17 13:24 📱:SH03B 🆔:MV0UNhyE


#398 [りぃ]

「うっわ、お前計算高けぇ〜。
 こえーよ。」

翔君は笑いながらそう言うと、
さりげなくポケットから携帯を取り出し
萌に言われたとおり無造作に積まれた
手紙の束を手早く写真に納めた。

それにしても萌の順応能力はすごい。
楽屋の中で極力目立たないように
端っこでじーっとしている私と違い、
萌は翔君に差し入れられたお菓子を
次から次へと開けては食べ、
翔君へ届いたファンレターも
自分のもののように全部開封し、あげくにスタッフさんとまで
仲良くなってしまっている。

⏰:10/06/17 13:37 📱:SH03B 🆔:MV0UNhyE


#399 [りぃ]

なのに、誰もそんな萌を煙たがることは無く、
むしろみんなで盛り上がり、
みんなに可愛がられている印象だった。

さらに萌は楽屋内やメンバーの様子を
遠慮なしにデジカメや携帯で撮りまくっては
楽しそうにはしゃいでいる。

無邪気に過ごす萌を見て、
私まで嬉しくなってしまうのだ。

⏰:10/06/17 13:43 📱:SH03B 🆔:MV0UNhyE


#400 [匿名]
400(^o^)/

⏰:10/06/18 16:58 📱:W63H 🆔:vUKAhuM6


#401 [りぃ]

     

スレ内を見やすくするため
主以外の書き込みを不可に
設定させてもらいます。

何かご意見などありましたら
感想板のほうへお願いします。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4461/

     

⏰:10/06/18 20:38 📱:SH03B 🆔:o9qB9nqk


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