　**セフレ**

　彼氏なんか要らない
　欲を満たすだけなら
　＊セフレ＊
　で充分でしょ？

　そう思ってた。

遥｢俺さ、好きな女できてたんよなー｣

…は？いきなり何言い出すんやこの男…
なんて思ったけど怒りは顔に出さず真顔で答えた。

梨｢まじで？どんな女の人？｣

遥｢年上。でもこの前ツレがその人と付き合い出した。｣

梨｢…｣

遥｢向こうからキスしてきたり思わせ振りな態度ばっかとりよったのに意味わからんし｣

梨｢キスしたん？｣

遥｢一回だけな。向こうがしてきた｣

梨｢思わせ振りなんひどいなぁ。遥がかわいそうやわ｣

なんで彼女のあたしが慰めよんやろなんて思いながらその女の話を聞き続けた。

文句はいっぱい言ってたけど
今も好きなんやなぁって分かった

梨｢告白したら？｣

遥｢は？今ツレと付き合いよるし、無理やろ｣

梨｢じゃあこのままでいいん？｣
遥｢諦めるしかないし｣

梨｢言うだけいってみなよ。やないと遥ずっとモヤモヤしたままやん｣

遥｢…｣

梨｢ね？｣

遥｢そやな。言うだけいうてみる｣

真剣な顔して言うのを見て胸が苦しかったけど、遥には後悔とかしてほしくないから。

その日はそのままホテルを出て駅まで送ってもらってバイバイした。

次に遥からメールが来たのは８月の初めだった。

夏休み真っ盛り。
仕事づけの毎日だったけど合間合間でツレと遊ぶのが楽しくてしかたなかった。

遥からもあの日以来メール来なくなっていて自然消滅な状態だった。だから気持ちもほぼ無くなっていた

そんなある日約一ヶ月ぶりに遥からメールが届いた。

遥【なにしよん？】

梨【ツレと遊びよるよ♪】

遥【てか俺ふられたしー、立ち直れんで一ヶ月死んどった((笑】

梨【まじかー。ドンマイっｗ】
もう気持ちがないから軽く返した。正直面倒かった

遥【冷たいしー。梨依ちゃん慰めて】

梨【エッチしたいだけやろー】
遥【人肌恋しいっす。日曜日会お】

梨【しょうがない,いいよ】

情で会ってあげるって感じだった。

―――日曜日――――

遥かの車が家の前に来たから乗り込んだ。

遥＆梨｢久しぶり～｣

車内は他愛ない話で盛り上がった
会わない間に気持ちは無くなってたけど、いざ会うと［好き］って気持ちが沸き上がった。