恋愛依存症..

「お前学校来とるか？」

「あんま来てないよ」

「通りで見んと思ったわ」

「…うちそんなに強くないよ」

「やっぱりそのことか…」

「陽輝君に関係ないじゃん！
ほっといてーや」

「確かに関係無いな。
でもほっとけれん」

そう言う陽輝君を無視して、うちは陽輝君から離れた。

陽輝君はほんまに良い人だった。

すべてを知った今ならそう思えるよ。

あの時はごめんね。

それからぐだぐだ過ごしている間、1人の男を紹介された。

隣の市に住むタメの高校生。

かなり評判の悪い工業高校に通う奴だった。

樟(しょう)

少しやんちゃな奴だった。

うちは樟とメールするうちどんどん樟に惹かれていった。

それは樟も同じだったようで、何回か会って、告白され付き合うことになった。

樟と付き合ってからかな…

ちゃんと学校も行くようになった。

朝メールで起こされて、学校行けよって。

だからうちは学校に行って、常にメールのやりとりをしていた。

樟と出会ってから、自分の中で何かが変わったと思う。

寂しい

って感情を知ってしまったんだ…。

本当どーでもいいことで喧嘩になったり、馬鹿みたいに笑いあったり…

樟といるときは楽しかったよ。

だけどあのときのうちはまだガキだった。

ごめん。

樟に冷めたんだ。

夏休み真っ只中だったかな。

友達と遊ぶほうが楽しくて、樟に構うのが面倒だった。

うちの親は当時厳しかったから、夜とか遊びに出れなかったけど、樟は基本夜型だったから連絡もすれ違いだった。

それが嫌で仕方なかった。

寂しかったんだよね。

だから樟を振ったんだ。

自分から振ったくせに、凄い後悔した。

なんだかんだ樟が好きだったから…。

今でもよく思い出す。

あの時振ってなかったら、うちらはどーなっとったんかな？って。

今の自分と樟が出会ってれば、本当幸せだったんじゃないかなって…。

それから自分はおかしくなった。

ただ寂しさを埋めたかった。

樟と別れてから少ししたある日の夜…小学校からの男友達に呼び出された。

うちは家を抜け出し会いに行った。

これが間違い。