奏～かなで～

この４年間、あなたを忘れたこと１日もありません。
気分屋でわがままで何を考えてるか全くわからず。
でもただ大好きで…

今、幸せですか？

同棲してるっていっても彼氏も帰ってきたり帰ってこなかったり。
今思えばお互いただの飾りにすぎない。

かっこいい男がいればヤる。
不細工がいたらシカト。
あ、でもお金持ってれば客にするかな。
そんな適当な毎日だった…

毎日いろんなホストと飲んで騒いでたまに一緒に寝て。
ホストのために働いてたようなもん。

そんなある日、お店の先輩で１番仲良かったみきさんに声かけられた。

『今日終わったら予定ある？』

「あるとゆえばあるし、ないとゆえばないし…」

『じゃあ決まり☆仕事終わったら付き合って♪好きな人に会いに行くんだ！』

あ、みきさんも
もしかしてホス狂？笑
なんだ、仲間いたんじゃん！

そんなしか思わなかった。

仕事が終わりみきさん待ち。
化粧直したり髪巻き直したり女って本当にいそがしい！！

私はってゆうと
どこの店かな～とか
初回で入れるとこなら
安上がりでいいな～

って１人で考えてた。

『待たせてごめん!!行こっか☆』
やっと用意できたらしい。
外へ出るとまだ涼しい。
夏の一歩手前って感じだ。
「みきさん！ちなみになんて店なんですか？」
『×××だよ！』
「×××？聞いたことない！」
『あたしそこの店長大好きでさ！笑』
「どんな男揃ってるんですか？」
『ん？もしかしてホストだと思ってる！？私ホスト全然興味ないし！ただの居酒屋♪しかもイケメン揃い♪笑』

私はホストにしか興味なかったので、どんなかっこいい人でも一般人＝興味なし。
私の機嫌がいい時だけヤる。
どんなイケメン揃いだろうが居酒屋で働いてるなんて興味なしっ！！
スーツ、髪盛って香水プンプンにしか興味ないんだよ！

『そろそろ向こうも終わる時間だし待ってて一緒に帰るんだ♪あみも送らすから一杯だけ飲も♪』

とりあえず居酒屋に付き乾杯☆
本当に３０分くらいで閉店になり、片付け待ち中。
先輩はその片思いの店長とイチャイチャしてるし私はどっか飲み行こうかな～とケータイとにらめっこ。

『あ、みきちゃんの後輩！帰りこいつに送ってもらって！！』
急に店長に声かけられびっくりした。
「あ、今から飲み行ってくるんで大丈夫ですよ」
『いいから♪いいから♪』
うーん、じゃあとりあえず今日は帰るかな。

送ってもらう人の顔を見ると無口そうで、帰り気まずそうだな…
でもなんか…あれ…？
胸がキュンッとした。
私が一目惚れ？
そんなのあるわけない！
お酒飲んでるしただの勘違い！！

片付けが終わり解散。
店長とその人の駐車場が一緒らしく４人並んで歩く。
『みきちゃん、そいつ手早いから帰り気をつけて！笑』
「大丈夫ですよ～笑」

そんな話しをしながら到着。
先輩にお疲れ様して車に乗り込んだ。

↑
みきちゃん、そいつ手早いから～
ってとこ
あみちゃんの間違いです。

「えっと、お願いします。名前聞いてないんですけど…」
『あ、俺池田！』
池田君か～。
たわいもない話しして家に到着。
無言大きらいだからはしゃいじゃうタイプなんだけど池田君との無言は気まずいと思わなく、なんだか恥ずかしくてしゃべれないし私らしくない。

この日から片思いは始まっていたのかな。

番号交換するはずなく、お礼を言い車をおりた。

それからまたいつも通りの毎日が続いた。
ただ変わったことは、池田君に似た車や髪型をした人を街で見かけると振り返ってしまう。
でも知り合いや友達に似た人見かけたらみんな振り返るでしょ？
だから私も振り返っただけ。
ただそれだけなのにドキドキしてる。
私、ちゃんと恋したことなかったのかな。
こんなドキドキ初めて…