ね、私はいらないこ？

14歳の夏終わり…
大嫌いだったけれど
私のパパは天国にいって
しまった。
何も伝えることができ
ないまま、パパは私と
母をおいて天国へ行って
しまった。
パパ、大嫌いだったよ。
けどパパは私のパパなん
だよね？やっぱり私の
大好きなパパなんだよ。

けどね、パパ。
パパが居なくなって
変わっちゃったたよ？
ママはね……
[れいが居ない方がよか
ったんだって｣

×変わっちゃったたよ？
○変わっちゃったよ？

パパのお葬式やら何やら
でバタバタしていて、
いつの間にか秋の季節
になっていた。
父の保険金やらで
借金は返済できた。
私と母も裕福ではない
が２人でマンションを
借り、住み始めた。
新しい生活が始まる。

母は生活費を稼ぐために朝から晩まで働いていた。そんな母を見ていると、
お小遣いを貰おうことはできなかった。だから自分で稼ごうと思った。
中学生ではやはり、普通
にやとっては貰えない
から知り合いのパン屋で
手伝いということでバイトをさせてもらった。

パン屋のバイトは結構
楽しかった。学校も
楽しいし、毎日充実
していた。
そんなある日、バイト
が終わって家に帰ろう
と店を出ようとした時
、誰かが店の前に
立っていた。

その人は私にむかって
『あ…あの』と話かけ
てきた。暗くて顔が
よく見えなかったが、
よく見るとパン屋の
常連さんだった。
私『私になにか？』
相手『よかったら
　　アドレス交換しよ』
と言われた。
びっくりしたけど、
早く帰りたかったし
メールする気はなかった
が、一応アドレス交換
してすぐに別れた。

家に帰った後、携帯
を見るとさっきの人
からメールが来ていた。

(メール)
[いきなりごめんな？
俺、滝本直人(仮)って
いうねんやんか。
れいちゃん、○○中
やろ？]

という内容だった。
一応返信はしとこうと
適当に返した。

(メール)
『全然いいよ～。
　そうやで～。何で
　しってんの？』

と送ると、５分もしない
うちに直人からメールが
返ってきた。何回か
メールのやり取りをして
直人のことをたくさん
知った。

直人は高1だということ。
私の通っている中学出身
だということ。
私のバイト先から家が
近いらしく、よく店に
くるということ。
私のことは、中学校の
後輩に聞いたらしい。

メールはいつもくだら
ない内容ばっかりだった。直人はかかさず毎日私に
メールをしてきた。
そして、私がバイトに
入る日は絶対店に来て
いた。今思うと、ストーカーだな(笑)
けど、いつの間にか
そんな馬鹿で
優しい直人に惹かれて
しまっていた。