人生とはなんぞや

｢変な名前～(笑)｣
｢警察みたい(笑)｣
｢ってか古臭い名前(笑)｣

俺の名前は三東啓作(みとうけいさく)。

上にあるように、名前をバカにされて今まで生きてきた。
歳を重ねるごとに、そういうのは減ってきたけど…

イジメとかじゃない。
名前が珍しいらしく、みんなにバカにされた。

生まれてから２０年…

今は就職して、なんとか生きてる。

東京という、冷たくも温かい街…
最初は、こんな街大嫌いだった。

まともな人間はいないのか…？

田舎育ちの俺にとって、東京は憧れの街だった。
でも、いざ住んでみると…

でも、この地に足を踏み入れてからはシャキッとした気持ちにはなった。

独特のオーラを放つ東京…
そんな中、俺は生活してる。

仕事が終われば、１人暮らしだけど帰る家があるし、飯も食えるし、眠る為の布団もある。

当たり前のことだけど、実はメチャクチャありがたいことなんだ。

繰り返し言うけど、俺の名前はミトウケイサク…

滅多に聞かない名前だと思う。

幼稚園の頃は、友達みんな『ケイ君』って呼んでた。
それが嬉しかったのかは覚えてないけど、自分の名前のことで悩むことはなかった。
まったくと言っていいほど…

小学校に上がる…

ここからは地獄の始まりだった。

１年１組と言われた俺は、１組の教室に入った。

自己紹介をした時は普通。

隣の席の女子、前後の席の男子ともすぐに仲良くなった。

｢ケーサツ君(笑)｣

ハッと振り返ると、面白がって笑っている男子…

｢え～？違うよ。ケイサク君だよ｣

かばってくれる女子…

｢おまえ、ケーサツのこと好きなんだろ～(笑)｣

｢違うもん！バーカ｣

こんなやり取りを何回聞いただろう。

名前をからかってくる奴とは仲良くなれない…

そう思ってたけど、そういう奴に限ってメチャクチャ仲良くなってた。

休み時間はみんなでドッジボールとかサッカーやって楽しく過ごしてたし…

だからこそ辛かった。
なんで仲良しな奴に名前のことバカにされないといけないのか…